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勤怠管理の方法と管理表の作り方

勤怠管理を行うための表には、出勤簿の他、シフト管理表や年次有給休暇管理表、休暇予定表などがあります。

また、従業員の残業を把握するための残業管理表、欠勤や遅刻、早退といった勤務状況を把握するための勤務調査月報などもあります。

本コラムでは、さまざまな勤怠管理の方法についてご説明します。


勤怠管理の書式テンプレート

勤怠管理とは

会社組織には、就業規則によって決められた勤務時間や休憩時間についてのルールがあります。勤怠管理とは、従業員の出勤・欠勤状況、有休取得状況、残業時間などが遵守されているかをチェックし管理するものです。労働基準法によって定められている労働時間を超過してしまうと、使用者が罰せられることもあります。従業員保護はもちろんのこと、コンプライアンスの観点でも勤怠管理は大切なものなのです。

管理しなければいけない項目

具体的に管理しなければならない項目には、どのようなものがあるでしょうか?
主な項目を下記に挙げてみます。

・出勤/退勤時刻

・労働時間

・残業時間

・出勤日数/欠勤日数

・有休日数/有休残日数

・休日出勤日数

・振替休日/代休

勤怠管理の書式テンプレート

出勤簿について

勤怠管理は、どれか1つをチェックしておけばよいわけではありません。また、振替出勤をすれば振替休日が発生するというように、管理項目の全てが紐づいてくるため、包括して管理する必要があります。それらの項目を記録管理する帳簿のことを出勤簿といいます。なお、出勤簿は労働基準法によって作成が義務付けられており、労働基準監督署のチェック対象書類となっています。従業員が退職したとしても、3年間の保管義務がありますので取り扱いには注意が必要です。

残業時間とは

残業とは、会社が定めた所定労働時間を超えて就業することをいいます。休憩中に電話番をしたり、制服や作業着に着替えたりする時間も労働とみなされ残業時間に該当します。また、残業にも『法定内残業』と『法定外残業』があり、就業規則によって定められた所定労働時間を超えて働いても、法定内残業であれば割増賃金の支払義務は生じません。しっかりと会社の就業規則を把握しておくことが大切なのです。

36協定とは

労働基準法第36条に定められている規定のことを通称36協定といいます。36協定は、何のためにあるのでしょうか?労働基準法では、法定労働時間が定められています。1日8時間、1週40時間を超えて労働させてはならず、休日に労働させること自体が労働基準法違反になるのです。しかしながら、あらかじめ労働組合と書面による協定を締結しておくことで、法定労働時間を超えて従業員を労働させることが可能となります。その協定のことを36協定とよんでいます。

勤怠管理表の作り方

勤怠管理表を作成するには、自動計算式を設定できるエクセルフォーマットが便利です。勤怠管理表は、勤務時間の記録だけでなく給与計算にも活かすことができます。計算式も一度設定してしまえば集計作業が楽になります。1日の始業時刻、終業時刻、休憩時間から実労働時間を算出することができます。それを基本として、普通残業時間数や深夜残業時間数、休日出勤日数が記載できるセルを必要に応じて追加します。別枠でそれぞれの合計が確認できる欄を上部へ設けておくとよいでしょう。手作業では時間がかかるどころかミスも発生しやすくなりますので、出来る限り作業工程を減らすことをオススメします。

無料の勤怠管理表のサンプル

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勤怠管理の書式テンプレート

シフト制の勤怠管理について

時間給のアルバイトスタッフに対しては、シフト制の勤怠管理が主に採用されています。シフト制では、時給計算に特化したつくりが必要です。これも、エクセルフォーマットで計算式の設定が可能です。ポイントは、あらかじめ時給が割増となる時間帯を設定しておくことです。また、往復交通費を登録しておけば、出勤日数に応じての支給額が計算できます。シフト時間が分かりやすいガントチャート型での作成も適しています。

管理する際に注意すること

あらゆる雇用形態が採用されている近年では、勤怠管理も煩雑になってきています。正社員、契約社員、派遣社員、パート、アルバイト、時短勤務者など、雇用形態によって労働時間が異なる場合があります。それぞれの雇用形態に合わせた勤怠管理ができるように注意しましょう。例えば、残業代の未払いなどが発覚した場合は、過去に遡って調査、支給しなければならないケースもあります。そうなると、そのために人員を割かなければならない事態に陥ります。

勤務時間管理表(サービス業用)の作り方

サービス業用の勤務時間管理表テンプレートをご紹介しましょう。サービス業では、午前中の営業と午後の営業の間に休憩時間が設けられているケースがあります。飲食店やクリニックなどでは、数時間の休憩時間が設定されていることも多いですね。その休憩時間中も、仕込みやカルテの処理などで労働していればもちろん労働時間とみなされますが、完全な休憩であればその時間の給与は発生しないことになります。それを明確にするために、管理表には午前勤務、午後勤務、休憩時間と分けて設定することで、総労働時間数が算出しやすくなります。

勤務時間管理表(サービス業用)

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休暇の管理について

休暇にも種類はたくさんあります。年次有給休暇は、労働基準法で定められている通り必ず付与しなければならない義務があります。年次有給休暇の他にも、慶弔休暇や生理休暇などを設けている会社もあります。しかしこれらは、必ずしも有給にしなければならない義務はありません。まずは会社の就業規則ではどのように定められているかを明確にすることが大切です。

管理する際に注意すること

有給休暇には取得期限があり、2年間は繰り越し可能ですが2年後には消滅してしまいます。有給の使用は繁忙期を避け、部署内でバランスよく取得できるよう計画的な運用が必要です。また、発生するはずの有給休暇が付与されていないなどのトラブルがないよう徹底的な管理が必要です。

有給休暇管理台帳の作り方

有給休暇は、発生年度ごとに管理するとよいでしょう。有給を付与されてから2年後には消滅してしまうので、今年度発生分、前年度発生分、繰越し分と明確に分けて管理する必要があります。そして、残日数と、それらがいつ消滅となるのかが分かるようにしましょう。管理台帳は、エクセル管理が便利です。縦列に年月を、横列に有休数を入れたセルを作り、上部に合計日数が一目で分かるようにします。

従業員数の多い企業では、勤怠管理はシステム化されているところが増えてきています。しかし、そこまで従業員数が多くなければ、エクセルで管理できるもので簡単に作成できます。システムを導入すると莫大な費用がかかりますし、専用のシステムやアプリの使用も費用がかかってしまいます。ですが、エクセルで管理すればコストも抑えられますし、一度設定さえしてしまえば使い勝手もよく便利です。テンプレートを参考に利用してみてください。

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