初心者でも簡単! わかりやすい賞状の書き方ガイド【文例・テンプレートあり】
表彰状の作成に悩んでいませんか?表彰状は、優れた成績や行いを称えて授与される大切な書状です。
会社では、永年勤続や功労、優秀な営業成績を収めた、安全無事故など、他者の模範となる行いを称える場面で頻繁に使用されます。しかし、いざ作成となると「どんな文言を書けば良いのか」と悩むことが多いでしょう。
このコラムでは、表彰状の基本的な作成方法から、実際に使える具体的な文例まで詳しくご紹介します。初めて表彰状を作成する方でも安心して進められるよう、わかりやすくポイントを押さえて解説します。
すぐに使えるテンプレートもご用意したので、ぜひ参考にしてください。
表彰状とは
表彰状は、優秀な成果や大きな功績を収めた場合などに、その行いを褒めたたえて贈られる書状をいいます。公共的に認められて授与されるもので、社会的にも名誉ある書状です。
表彰状と賞状の違い
賞状は、感謝状や表彰状などを含み、卒業証書や終了証書なども含まれます。それに対し表彰状は、評価されるべき大きな功績や模範となる行いに対し、称賛し贈られる書状です。
表彰状の書き方
表彰状の作成は、自筆、もしくは筆耕業者などに依頼して作成もできますが、パソコンを使って、専用の賞状用紙にプリントアウトして作成することもできます。
表彰状作成用のテンプレートがありますので、そちらを利用すると簡単に作成できます。
表彰状の記載項目について
①表題
表題の文字は本文の1.5倍くらいの大きさにするのが一般的です。賞状を見たとき1番に表題が目に飛び込んでくるよう、大きく太字で記載します。
②受賞者名
受賞者名には、敬称の「殿」もしくは「様」を記載するのが一般的です。表題より小さく、贈呈者名・主文より大きく入れます。受賞者に敬意を表し、贈呈者名より少し高い位置から入れます。
③主文
受賞者名を入れた後に本文を書きます。主文の冒頭には受賞者に呼びかける語句を使うのが原則です。下記のルールに気を付けながら作成しましょう。
- 句読点をつけない
- 文頭の1字下げをしない
- 文頭を同じ高さに揃える
- 行数は2行~10行程度
- 改行は「よって」「ここに」などの結文に移るときのみ
④贈呈日
賞状を渡す年月日を記載します。年号は基本的に西暦ではなく元号を書きます。本文より1文字下げて一番小さい文字で入れましょう。
贈与の日時が決まっていないときには、その部分を空白にしておき当日結果が分かってから書き込めば問題ありません。
⑤贈呈者名
贈呈する団体名・代表者名(肩書付き)を記載します。会社名や団体名、肩書きなどはやや小さめに記載するのがマナーです。代表者の氏名は本文よりも少し大きめ、かつ受賞者の氏名よりもやや小さめに書きます。
⑥社印・代表者印
贈呈者名の下に押印します。会社印・組織印(角印)や代表者印・社長印(丸印)を押印するのが一般的です。押印することで、その賞状(証書)の贈呈者である本人が間違いなく発行したという証明になります。
なお、贈呈者が外国人のときには、代表者の押印ではなくサインを入れることもあります。
表彰状の用紙やサイズについて
表彰状には、古代中国の時代から縁起が良いとされてきた鳳凰と、その鳳凰が宿る桐(日本では宮中行事などの神分にも用いられた)の図案が用いられてきました。
表彰状は、この鳳凰と桐の図柄が金のデザインで枠取りされた用紙に、文面を綴って作成します。表彰状の大きさはまちまちですが、A3が一般的です。
字体について
手書きの場合は毛筆で書くことになりますが、現在ではパソコンで作成するのが一般的です。パソコンで作成する場合には、筆文字の楷書のフォントを設定して使いましょう。
また、筆文字用ソフトもありますので、そちらを利用するのも良いでしょう。
横書きで書く場合
表彰状の用紙は縦長になります。
- 表題:一番上に最も大きく太字で書く。
- 受賞者名:中心より少し右側から、贈呈者名や主文より大きく書く。主文の一番右端より一文字手前で終わらせる。
- 主文/副文:上下左右の文字数のバランスを配慮し、行数や改行に気をつける。
- 贈答者名:最も下部に、受賞者名と同じ大きさか少し小さめに書く。
縦書きで書く場合
表彰状の用紙は横長になります。
- 表題:一番右側に最も大きく太字で書く。
- 受賞者名:下詰めで、贈呈者名や主文より大きく書く。
- 主文/副文:上下左右の文字数のバランスを配慮し、行数や改行に気をつける。
- 贈答者名:一番左側に、受賞者名と同じ大きさか少し小さめに書く。
表彰状の文例
用途によってそれぞれの文例がありますので、下記文例を参考にしてください。また、書き方については次のようなルールがあります。
<主文/副文を書く時の注意>
- 文頭の一字空けはしない
- 文面に区切りがあっても改行はしない
- 最後の文章に移る時のみ改行する
- 句読点は打たない
永年勤続の表彰状の文例
「あなたは入社以来二十年の永きにわたり工場検査に携わり業務に精励されて社業の発展に大きく貢献されました よってその貢献をたたえ金一封を添えて表彰いたします」
改善提案の表彰状の文例
「あなたは大阪工場製造部門において工夫と改善を重ね、年間150万円にも上る減価低減を達成し会社業績の向上に寄与されました よってその功績をたたえここに表彰いたします」
技能競技大会の表彰状の例
「あなたは平成〇〇年度当社技能競技大会組み立て部門において日頃の研鑽をいかんなく発揮し第一位の優秀な成果を修められました ここにその栄誉を称え表彰いたします」
営業成績の表彰状の例
「あなたは平成〇〇年度新製品販売キャンペーンにおいて営業スタッフとして優れた手腕を発揮し全社においてトップの成績を収め新製品の売り上げに大きく貢献しました ここにその栄誉を称え表彰いたします」
表彰状の保管方法
大切な表彰状は額装して飾ることも多いでしょう。
何枚も増えてしまったら卒業証書を入れておくような丸筒に保管したり、紙が変色や劣化したりしないようにビニールコ―テイングしてファイル保管してもいいでしょう。
まとめ
表彰状は、優秀な成績や功績に対しそれを称賛して与えられる書状です。また、もらった人にとっても喜ばしく栄誉あるものです。授与されたあとも大切に保管されて残るものなので、作成の際にはルールに気をつけて作成しましょう。