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取り消し状の書き方とマナーを例文付きで解説|先方都合・当方都合別のポイントと注意点

取り消し状の書き方とマナーを例文付きで解説|先方都合・当方都合別のポイントと注意点

取り消し状とは、一方的に契約などの効力を無効にする意思を伝える文書です。

急な契約解除や注文のキャンセルが必要になり、「どう伝えれば角が立たないのか」「法的な不備で不利にならないか」と不安ではありませんか?

本記事では、迅速なメール対応から証拠力の強い内容証明の書き方まで、実務のポイントを解説。この記事を読めば、状況に応じた正しいマナーと例文が分かり、ビジネス上のリスクを最小限に抑えることができます。


【この記事のポイント】

  • 取り消し状は注文や契約を無効にする意思を伝える公式文書であり、いつ誰が何を取り消したかを明確に記録に残すことで、後の紛争や損害賠償請求における自社の立場を守る証拠となる。
  • 実務では社印を捺印した書面をPDF化してメール送付するのが標準的だが、高額なキャンセル料が発生する重要な事案では、郵便局が内容を公的に証明する内容証明郵便の利用が推奨される。
  • 記述に際しては契約の解除条項を確認し、先方都合なら不履行の事実を毅然と指摘し、当方都合なら謝罪を添えるといった、責任の所在に応じた書き分けによってビジネス上のリスクを抑える。

取り消し状とは? 意思表示を「形」に残す重要性

「取り消し状」とは、注文や契約、あるいは何らかの合意事項に対し、その効力を無効にする意思を相手に伝えるための公式な文書です。

一方的な意思表示を公的に記録する役割

ビジネスにおけるトラブルの多くは、意思表示の曖昧さから生まれます。

取り消し状を送る最大の目的は、「いつ、誰が、どのような理由で、何を取り消したか」を明確な記録として残すことにあります。これにより、後の損害賠償請求や法的な争いにおいて、自社の立場を証明する強力な武器となります。

「キャンセル」と「取り消し」のニュアンスの違い

日常会話では「キャンセル」という言葉が多用されますが、ビジネス文書では「取り消し」や「解除」といった言葉が選ばれます。

特に契約関係が絡む場合、法律上の「解除権の行使」を意味することもあるため、安易な口頭連絡ではなく、書面によってその意思の重みを伝えることが重要です。


取り消し状の基本構成と必須項目

取り消し状は、感情に任せて書くものではありません。以下の基本フォーマットを守ることで、事務的かつ冷静な対応を相手に印象付けることができます。

  1. 発行日:右上に記載。
  2. 宛先:左側に会社名、部署名、担当者名を正確に記載。
  3. 発行者:自社の名称と責任者名、連絡先。
  4. タイトル:「商品注文の取り消しについて」など、一目で内容が分かるもの。
  5. 本文:頭語(拝啓など)から始め、経緯を説明。
  6. 結語:敬具などで締める。

状況によって異なる「理由」の添え方

取り消し状において最も重要なのが「理由」の記述です。

  • 先方都合の場合:「度重なる納品遅延」や「事前の連絡なき仕様変更」など、契約不履行の事実を毅然と指摘します。
  • 当方都合の場合:自社の事情を丁寧に説明し、多大な迷惑をかけることへの誠実な謝罪を添えることがマナーです。

【ケース別】取り消し状の例文と作成ポイント

具体的な例文を通して、それぞれのケースで押さえるべき急所を確認しましょう。

先方責任(納品遅延・契約不履行)による取り消し

相手に非がある場合、感情的にならず「事実」を淡々と積み上げることがポイントです。

【例文】

「〇月〇日付の注文(注文番号:XXX)に関しまして、再三の督促にもかかわらず期日までにご納品をいただけませんでした。誠に遺憾ながら、本注文は本日付で取り消させていただきます。」

このように、「いつまでに何をすべきだったか」「督促の事実はあったか」を明記することで、相手の納得感を高めるとともに、法的証拠としての価値を担保します。

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当方責任(事情変更・ミス)による取り消し

自社の都合で取り消す場合は、今後の取引関係を維持するための配慮が不可欠です。

【例文】

「弊社のプロジェクト計画変更に伴い、誠に勝手ながら標記の注文を取り消させていただきたくお願い申し上げます。多大なるご迷惑をおかけしますことを、深くお詫び申し上げます。」

単なる拒絶ではなく、「やむを得ない事情」と「深い謝罪」をセットにすることで、相手の反感を最小限に抑えます。

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現在の実務:メールでの送付と電子対応

デジタル化が加速した現在、取り消し状は必ずしも紙である必要はありません。

メールで送る際の注意点

現在はメールで取り消しの意思を伝えるのがスピード面で有利ですが、本文にテキストだけで書くのは避けましょう。

「社印を捺印した書面をPDF化し、メールに添付して送付する」のが現在の標準的なマナーです。これにより、改ざん防止と公式文書としての体裁を保つことができます。

重要な取り消しには「内容証明郵便」を

多額のキャンセル料が発生する場合や、後の紛争が強く予想される事案では、郵便局が内容を証明してくれる「内容証明郵便」の利用を検討してください。

現在では、PCから24時間送れる「e内容証明」の利用も一般的です。


後のトラブルを防ぐ! 送る前のセルフチェック

取り消し状を送る直前に、以下の2点を必ず確認してください。

1. 契約書の「解除条項」を確認したか?

一方的な取り消しによって、違約金や損害賠償が発生しないか、契約上の権利が自社にあるかを再確認しましょう。

2. 送信タイミングは適切か?

取り消しの決断が遅れるほど、相手側の損害(仕入れ済み、製造済みなど)は大きくなります。問題が発覚したら、できるだけ迅速に意思表示を行うことが、損害を最小限にする最善の策です。


正しい取り消し状でリスクを最小限に

取り消し状は、書く側も受け取る側も決して愉快なものではありません。しかし、曖昧なままにしておくことこそがビジネス最大の毒となります。

正しい「型」を知り、誠実かつ毅然とした文書を作成することで、トラブルを早期に終結させ、次のステップへと進むことができます。

bizocean(ビズオーシャン)では、あらゆるシーンに対応した「取り消し状」の書式テンプレートを多数用意しています。一から作成する手間を省き、ミスのない書類作成のために、ぜひ活用してください。


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