【画像でわかる】封筒の書き方~ビジネスや就活にも~
正しい封筒の書き方を、みなさんはご存知ですか?
「そんなの簡単!」と思っていても、いざ封緘する時に「あれ……? 封筒自体ってどんなふうに宛名を書くんだっけ!?」なんて迷ってしまうことも。
ここでは、ビジネスや就活にも役立つ封筒の書き方を図とともに解説します。封筒を書くときのちょっとした注意点もありますので、ぜひご覧ください。
ビジネスなどでも活用!基本的な封筒の書き方
まずは基本的な封筒の書き方を解説していきます。 封筒の書き方は、縦封筒(和封筒)と横封筒(洋封筒)によって異なります。
ビジネスシーンでは縦封筒を使うことの方が比較的多いですが、縦横両パターンの書き方を覚えておきましょう。
表の書き方
封筒の表の書き方であなたの印象が変わるといっても過言ではありません。 美しく丁寧に、そしてバランス良く書くことを心がけましょう。
書くことは、縦封筒、横封筒とも同じですが、書き方のポイントは異なるのでしっかりと押さえておきましょう。
縦封筒(和封筒)
縦封筒は、丁重な印象を与えることから、ビジネスシーンではもっともよく用いられます。 また、日本語が美しく見える縦書きは、礼儀正しい印象を与えるため、誠意を伝える際にも重宝するでしょう。
- ①住所
郵便番号枠の右端の枠の下から一文字分空けて書きます。全体の1/3に収まるよう、やや小さめの字で書きましょう。 - 二行に分けて書く方が全体のバランスが良くなります。図のように市区町村までを一行目に書いて、それ以降の住所を二行目に書くか、番地以降のみ二行目に持ってくるのが良いでしょう。マンション名やビル名は省略しないようにしてください。
- ②会社名
宛名の右側に位置を取り、住所の二文字目あたりから書き始めます。部署名は会社名の下に一文字分空けて書くか、行を変えて一文字下げて書きましょう。 - ③役職名
4文字までの場合は名前の前に、5文字以上の場合は名前の前行に小さく書きます。 - ④宛名
住所より大きい字で封筒の中央に位置するように書きます。最後に個人宛の場合は「様」、会社などの組織宛の場合は「御中」を付けましょう。
以上4つのポイントを押さえて書けば大丈夫です。
縦書きなので、住所、会社名や部署名に数字が入る場合は漢数字を使うようにするのがマナーです。
横封筒(洋封筒)
縦封筒よりもカジュアルな印象を与える横封筒は、イベントの招待状やちょっとした連絡事項に最適です。
- ①郵便番号
- 切手を貼るスペースを空けて、左上に書きます。
- ②住所
- 左端の番号の下から書き始めます。縦封筒と同様、市区町村まで一行目に書き、以降を二行目に一文字分空けて書くと美しく見えます。住所は全体の1/3程のスペースに収めましょう。
- ③会社名
- 住所二行目の下あたりからやや小さめの文字で書きます。部署名を続けて書く場合は一文字空けて、長くなる場合は一行下に一文字分空けて書きます。
- ④役職名
- 4文字までの場合は名前の前に、5文字以上の場合は名前の前行に小さく書きます。
- ⑤宛名
- 封筒の中央にくる位置に、大きな字ではっきりと書きます。最後に個人宛の場合は「様」、会社などの組織宛の場合は「御中」を付けましょう。
以上、ポイントは5点です。
横封筒では算用数字を使いましょう。
A4封筒
書類を折らずに済むA4封筒は、ビジネスシーンにおける重要書類のやり取りで多く使用されます。
- ①住所
- 郵便番号枠の右端の下を1文字分空けた位置から書いてください。建物名は略さず正式名称にして、住所が長い場合は2行に分けます。部屋番号や番地などの数字は漢数字で書きましょう。
- ②会社名
- 住所の左側から少し間を開けて書きます。(株)、(ユ)などと略さずに、正式名称で書きましょう。部署名は行を変えて書くか、会社名の下に記載します。
- ③役職名
- 5文字未満であれば氏名の上に書きます。5文字以上ある場合は氏名の横に小さく書いてください。
- ④宛名
- 封筒の中央に書きます。個人宛の敬称は「様」、会社などの組織宛の敬称は「御中」です。敬称は氏名と同じ大きさで書きます。担当者名が分からないときは「○○ご担当者様」と記載しましょう。
- ⑤外脇付け
- 「親展」、「契約書在中」など封筒の中身を伝える外脇付けは、封筒の左下に書きます。目立つように赤字で書くことが多いですが、青字や黒字でも問題ありません。
以上5点のポイントを意識しましょう。
◆敬称には要注意!
「様」は個人名にのみ付けることができる敬称です。
そのため、役職名と個人名と両方書く場合は注意しましょう。
× 人事部 ○○ ○○ 課長様
〇 人事部課長 ○○ ○○ 様
〇 人事部 ○○ ○○ 課長
また、部の誰宛に送るべきか不明な場合は【人事部 ご担当者様】とするのがベター。
役職のみわかっている場合は【人事部課長】のみで問題ありません。
なお、会社や部署全体に向けての封書の場合は、【人事御中】と書きます。表面は、相手に確実に届くように、丁寧にはっきりとした字を書くことが何よりも重要です。
そこから、ここでお伝えしたように、全体のバランスを考えながら位置を決めて書いていきましょう。
美しく整えて書かれた宛名は好印象を与えます。ぜひ意識して書いてみてください。
裏の書き方
裏面には必ず差出人の住所と名前を書きましょう。
中身を見ればわかるだろうと何も書かないで出すと、受け取り手は不信に思い、開封しないといったケースが少なからずあるようです。
また、「マナーがなっていない…」と思われてしまうこともありますので、必ず記載しましょう。
縦封筒(和封筒)
縦封筒の場合、封筒の中央に住所氏名を書くのが正式ですが、最近では郵便番号枠が左端に印字されている封筒が多いため、その箇所に住所氏名も書くのが一般的です。
- ①住所
- 郵便番号を記入し、右端の枠の真下から一文字空けて書きます。裏面の場合は、一行で収まるように住所を書く方がスマートですが、二行にわたって書く場合は表面と同じように市区町村から先を二行目に書きましょう。
- ②会社・所属名
- 名前の前行に小さく書きます。
- ③名前
- 住所や会社・所属名よりも大きく書きましょう。
- ④投函日
- 封筒の右上もしくは左上に「月日」の形で書きます。
- ⑤封締め
- 封締めには「〆」「締」「緘」がありますが、「〆」や「締」を使うのが一般的です。お祝い事には「賀」や「寿」などのおめでたい字を使うと好印象です。
以上5点を意識して書きましょう。
横封筒(洋封筒)
横封筒は郵便番号枠がないものがほとんどで、差出人の住所氏名はどこに書いても構いません。しかし、一番見やすいのは中央下方。封の真下あたりが最適です。
- ① 住所
- 郵便番号を書き、左端の番号の下から書き始めます。横封筒の場合も差出人の住所は一行にまとめた方が良いですが、住所が長い場合や書きにくい場合は図のように二行にしましょう。
- ② 会社・所属名
- 名前の前行に小さく書きます。
- ③ 名前
- 住所や会社・所属名よりも大きく書きましょう。
- ④ 投函日
- 封筒の左上に「月日」の形で書きます。
- ⑤ 封締め
- 横封筒の場合は不要です。そのまま投函しましょう。
ポイントは以上5点です。
裏面は、表面より小さい文字で書くため、住所が長すぎて見にくくなる場合は、明らかにわかる都道府県名は省略してもOK。しかし、マンション名やビル名は、長くても書いておく方が親切です。
A4封筒
A4封筒は、一般の縦封筒の書き方とあまり変わりはありません。封筒が大きいため、文字サイズやスペースに注意してバランスよく記入しましょう。
- ①差出人の住所や氏名
- 差出人の情報は、封筒裏面の左下に記載します。バランスよく見えるようにする方法は、氏名を住所よりも大きく書くことです。
- ②郵便番号
- 枠に合わせて、差出人住所・氏名の上に横書きで書きます。
- ③社名・所属名
- 社名や所属名を書く場合は、氏名の前行に小さく書きます。
- ④封締め
- 封入口はのりか両面テープを使用して留めましょう。ビジネスシーンでは、外側に見えるセロハンテープやホッチキスは用いないのがルールです。封上の中央部分には「〆」「封」「緘」などと書いてください。
- ⑤投函日
- 右上に宛名面よりも小さい字で封かん日(または投函日)を記入します。和暦で漢数字を使って「〇月〇日」と書きましょう。
履歴書や職務経歴書を送る時は?
履歴書や職務経歴書を送る時は、封筒に赤文字で【書類在中】と記します。書類在中と書くのは「この封書の中には重要な書類が入っていますよ」とアピールするためです。
そうすることで、応募書類が埋もれることなく担当者に届き、いち早く開封してもらえることが期待できます。実はこれもれっきとしたビジネスマナーの一つ。就活中の方はぜひ覚えておいてくださいね。
封筒の使い方を覚えておくと、いざという時に役立ちます。便箋や書類の折り方、封筒への正しい入れ方はこちらで詳しく解説していますので、合わせてしっかり確認しておきましょう。
封筒に関する注意点4つ
最後に封筒に関する注意点を4つお伝えします。
しっかりと押さえておきましょう。
郵便番号の欄がない時
郵便番号の欄のない封筒を使う場合は、郵便番号(‐含む)のみ書きます。よく郵便マーク(〒)や欄を自分で書き足す人がいますが、実はこれは間違い。
内国郵便約款にはっきりと記載の禁止が明記されています。縦封筒なら右上に、横封筒なら左上に、無駄なものは書かず、郵便番号のみを書くようにしましょう。
宛名が英字の場合は・・・?
近頃では社名に英字が含まれるところも多いですが、その場合はカタカナなどに変換せず、社名の通り英字を使って宛名を書きます。
縦書きの時は特に迷ってしまいますが、上記のように縦にアルファベットを並べて記載するようにしましょう。
締め方にも注目しよう
ビジネスシーンで封筒を使うなら締め方にも注目しましょう。
縦封筒では、先にもお伝えした通り「〆」「締」を使うのが一般的です。
「〆」は「締」の簡略版で実際にはもっともよく使われています。「×」と見えないように注意してください。よりフォーマルな場合には、「緘」を使います。履歴書や職務経歴書を送る際には「緘」が良いでしょう。
横封筒の場合は、封蝋といって蝋を垂らした上に焼き印を押して封締めするのが伝統的です。ビジネスシーンではほぼ用いられることはありませんが、プライベートで使ってみてはいかがでしょうか。おしゃれで品の良い印象を与えることができます。
封筒の締め方についてはこちらで詳しく解説しています。投函前に必ずチェックしておきましょう。
学校や会社などに宛てる時
学校や会社など、個人ではなく組織や団体に送付する場合は、「○○学校御中」もしくは「○○学校△△担当者様」と書きます。
「株式会社」は、会社の前に付くのか後に付くのかを正確に確認してから書くようにしましょう。これを間違えると失礼にあたるので注意が必要です。
まとめ
ビジネスシーンではパソコンでやり取りすることが多くなっていますが、やはり重要な文章は郵送することがほとんどです。
郵送の仕方、とりわけ封筒の書き方やマナーはその人の人となりを表す部分として見られます。
いざという時に困らないためにも、当ページを参考にして封筒の書き方をマスターしておきましょう。