見積もりの依頼の仕方と依頼メールの例文を紹介
取引している会社製品やサービスを発注したいとき、どのぐらいの金額になるのか、見積もりを立ててもらうことがあるでしょう。
たいていは、電話やメールなどで見積書の作成をお願いするかと思われますが、要件や費用感を理解してもらいつつ、相手に失礼がないような依頼でなければなりません。
この記事では、発注先へ見積もりをお願いする際のポイントと、依頼メールの例文を紹介します。見積もりの依頼を出すときのメールのマナーを学んでいきましょう。

見積書を作成してもらう意義
例えば、古くから付き合いのあっていつも日頃からよく発注している会社さんだった場合、発注内容が変わらないならいちいち見積書を作ってもらう必要はないのではと考える方もいるかもしれません。実際、口約束も法律的に有効な契約として成立することが民法で定められています。しかし、いくら関係の深い取引先であったとしても見積書を作ってもらうほうが良いでしょう。
見積書の役割は、金額や納期、支払いの条件などを記録として文章に残すことにあります。万が一認識のズレが生じたとしても、書面にさえ残っていれば、言った言わないのトラブルを防ぐことが可能でしょう。また、発注先から受け取った見積書をもとに発注書を作成し、発注先へ送付することで、契約までの流れを作る役割も持っています。このように見積書は相手と自分の信用を高め、スムーズなやり取りに欠かせない書類です。たとえ面倒でもビジネスを円滑に進めるために必ず見積書を交わしてその内容にお互い同意することを心がけましょう。
見積依頼メールを作成するポイント
見積依頼をメールで送る場合の基本的なマナーは、ビジネスメールを送る際のものに準拠します。丁寧な言葉づかいやビジネス上のルールなどは守り、失礼がない文面を心がけてください。以降は見積依頼に関してのポイントを解説していきます。
本文と件名は分かりやすく、簡潔に
前提として、「見積書の作成」という作業をお願いしていることを頭に留めておかなければなりません。忙しい相手に依頼内容をすぐに把握してもらうために、文章は簡潔に記載しましょう。相手がメールを見逃してしまわないように、件名も「お見積書作成のお願い」といったようなシンプルなものにしておくことが重要です。
条件は詳細に提示する
見積もりを作成するにあたって、条件が分からないと金額の提示もできません。また、後付けで条件を追加すると金額が変わる可能性もあり、相手に余計な手間が発生してしまいます。最低限「納品数」「納期」「予算感」などの基本的な概要を記載して、内容に不備がないように心がけましょう。その際、概要は箇条書きでまとめてしまったほうがより分かりやすい文面となります。
見積書の送付期限を必ず明記する
依頼メールには、見積もりの返答期限を明記するようにしましょう。期限が書かれていないと相手はいつまでに作業を行えば良いのか分からず、優先度が低い案件だと見られる可能性もあります。期限はできる限り余裕を持って設定し、急ぎの場合でも「大変恐縮ですが」などの文言を書き添えて相手への配慮を欠かさないようにしましょう。
また、もし送付期限までに返事がなかった場合、角が立たないように催促するためにも期限の設定は必要です。
見積り依頼メールの文面例
それではここまでのポイントを踏まえて、実際に見積依頼メールをお送りする際の文例をいくつか紹介していきます。
すでにやり取りが発生している会社に見積依頼を出す場合
件名:お見積書作成のお願い 株式会社○○ ○○様 平素より大変お世話になっております。 株式会社▲▲の▲▲です。 さて、早速ではございますが、先日貴社へお伺いした際にご提案いただきました貴社製品の「●●」について、社内で購入を検討しております。 つきまして、下記の概要をご確認の上、お見積書をお送りしていただけますでしょうか。 【品名】 「●●」 【個数】 500個分 【予算】 300万円程度 【納期】 〇月〇日までを希望いたします。 【支払い方法】 翌月末銀行振込 概要は以上となります。 お忙しいところ大変お手数ではございますが、 ○月○日(○)までにお見積書を送付くださいますようお願い申し上げます。 なお、本件についてご質問などございましたらお申し付けください。 何卒よろしくお願い申し上げます。 ------------------ 株式会社▲▲ ▲▲部 ▲▲ TEL:000-0000-0000 Mail:xxxxxxxx@xxxx.co.jp |
初めて取り引きをする会社に見積依頼を出す場合
件名:記事制作に関するお見積書作成のお願い 株式会社○○ ○○様 この度初めてご連絡いたします。 株式会社▲▲で広報を担当しております▲▲と申します。 突然のメールご容赦ください。 さて、この度弊社が発行しております社内誌「●●」にて、 弊社代表●●のインタビュー記事を掲載することが決まりました。 つきまして、貴社に記事の執筆をお願いした場合の制作費をお見積りして頂きたく存じます。 概要に関しましては以下の通りとなります。 ■掲載媒体:社内広報誌「●●」 ■掲載内容:弊社の中期経営計画の初年度を振り返りつつ、今期以降の取り組みや社員へのメッセージを記事としていただきます。 ■文字数:A4サイズ見開き1ページにて1500~2000字程度 ■取材予定日:〇月〇日 ■納期:〇月〇日 ※見開きページのデザインフォーマットは弊社からご提供させていただきます。 ※取材中にカメラマンによる写真撮影を想定しております。撮影費も合わせてお見積りいただけますと幸いです。 その他、疑問点・質問点などございましたらお申し付けください。 お忙しいところ大変お手数ではございますが、 ○月○日(○)までにお見積書を送付くださいますようお願い申し上げます。 以上、何卒よろしくお願い申し上げます。 ------------------ 株式会社▲▲ ▲▲部 ▲▲ TEL:000-0000-0000 Mail:xxxxxxxx@xxxx.co.jp |
まとめ
すべての契約において「信用」は重要です。相手と自分の双方に信用がなければ契約は成り立ちません。見積書はその信用を担保するための重要な書類です。依頼の際は相手への配慮は忘れずに、スムーズなやり取りができるよう文面を工夫しましょう。一方、依頼を受け取った側も、あまり時間を置かずに見積書を送付することで、相手との信用の醸成につながります。見積書の作り方に悩まれている方は、下記の記事も参考にしてみてください。