昇進を目的とする上申書の書き方は? 効果的な書類の作り方を例文付きで解説
自身の部下が優秀な成績を収めている、目覚ましい活躍をしているといった場合、上長に対して「上申書」を提出することが効果的です。
上申書には、部下の昇進を推薦したい理由や根拠を正確に、かつ客観的に書かなければなりません。
この記事では、部下の昇進を目的に書く上申書の基本構成や例文、書く際の注意点を解説します。
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昇進を目的とする上申書とは
会社の管理職または中間管理職が部下を昇進させたいときに、「上申書」を作成して上長に提出します。
部下を昇進させたい理由や根拠を記入し、直属の上司や役員、あるいは人事部の担当者など、人事決定権がある部門の担当者に提出します。
部下の昇進の申請を目的に作る上申書は部下の昇進だけでなく、提出する自身の評価に影響することもある書類です。そのため、書類を作成するときは慎重に作成しなければなりません。
なお、この場合の上申書は「社内推薦状」や「昇進推薦状」と呼ばれることもあります。
昇進を目的とする上申書の書き方とポイント
部下の昇進の申請を目的に作る上申書の書き方とポイントについてお伝えします。基本的な構成や抑えておくべきことを事前に理解しておきましょう。
昇進を目的とする上申書の基本構成
部下の昇進の申請を目的に作る上申書の基本構成は、以下のとおりです。
- 作成日
- 宛名
- 自分の所属部署・氏名
- 表題(昇格推薦状)
- 挨拶
- 本文
この書類は、社長や役員の目に触れることも少なくありません。社内の資料ですが、丁寧な書類になるよう心がけましょう。
昇進を目的とする上申書を書くときのポイント
上申書を書くときは、部下について具体的に記載することと、事実を正しく伝えることがポイントです。
それぞれ詳しく見てみましょう。
部下の実績や能力は具体的に記入する
部下の実績や能力は、できる限り具体的に記入しましょう。
営業部の部下であれば、本人が受注した件数や売上金額、総務部の部下であれば会社に貢献するために活動してきたエピソードなどが効果的です。
当たり障りのない内容では、部下を昇格させるための十分な根拠にはなりません。上申書を読んだ人から「この人でなければいけない」と思わせるような内容を心がけましょう。
事実を正しく伝えること
昇進を依頼する書類であることから、事実をやや誇張して伝えたくなる人もいるかもしれません。
しかし、あとあとの面接のことを考えると、事実を客観的に伝えるべきです。
社長や役員が部下と面接したとき、上申書の内容と部下との面談に食い違いがあると、トラブルになることもあります。
部下や自分自身、会社のためにも事実を正しく伝えましょう。もし部下の実績について不明点がある場合は、本人に確認することをおすすめします。
昇進を目的とする上申書の例文
では実際に、自身の部下を昇進させたい場合に作成する上申書の例文を紹介します。
この例文も参考に、客観的に実績が分かる上申書の作成に努めてください。
◯◯年◯月◯日
◯◯部 部長 △△様
昇格推薦状
本書にて◯◯部■■課の△△を係長への昇格候補として推薦いたします。
△△は入社以来、同部署に勤め、その間、一貫して勤勉さと成長意欲を示してきました。
営業活動においては、きめ細やかな顧客フォローを実践し、その業務姿勢は顧客からも高く評価されています。
営業成績においても著しい成長を遂げ、昨年度の月平均契約件数10件は、同期間の平均を大きく上回る数字です。
本年度には新入社員の指導も手掛け、その指導の下で3名の社員が新規受注に成功するなど、その教育能力も部署内で際立つものとなっています。課内での評判も非常に良く、私自身も△△を信頼し、彼の社歴、勤務態度、実績を踏まえ、係長職に最適な人材であると考えております。
これらの実績をご考慮の上、次回の人事異動に際して△△の昇格をご検討いただけますよう、重ねてお願い申し上げます。
■■課 課長 ◯◯
昇進を目的とする上申書を書く際の注意点
部下の昇進を推薦する目的で上申書を書く場合は、以下の点に注意しましょう。
上層部が読むことを意識する
上申書は会社の上層部が読むことを想定し、丁寧に書きましょう。
上申書の読み手は、社長や役員、部長などの上長です。書式や文章が乱雑だと、上申書を書いた自分自身の評価にも悪影響を与えかねません。部下の出世に影響を与えるだけでなく、自身のキャリアが閉ざされてしまうリスクもあるのです。
結論から簡潔に書くとともに、誤字脱字がないか確認してから提出してください。
提出前に部下と打ち合わせをする
上申書が完成したら、上長へ提出する前に、部下に読んでもらい、打ち合わせもしましょう。
上申書を作成した上司が気づいている長所に、部下自身は気づいていないこともあります。仮に「本人も分かっているだろう」と思って勝手に提出してしまうと、いざ部下と上長が面談をしたときに、話がかみ合わなくなることも考えられます。
加えて、自分自身が部下の実績を正確に把握できていないこともあるかもしれません。トラブルを避けるためにも、部下と上申書の内容をすり合わせてから提出してください。
まとめ
部下の昇進を推薦する目的で作る上申書は、自分自身の評価にも影響する場合があります。
正しい情報を、客観的かつ丁寧に記載するよう努めてください。今回紹介した例文も参考に、部下が魅力的に見える上申書を作成しましょう。
また、提出前に、推薦したい部下に読んでもらうことも重要です。
昇進は面談で部下自身の意向も確認して行われるものであるため、上申書の内容に誤りや食い違いがあるとトラブルにつながります。
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