このページはJavaScriptを使用しています。JavaScriptを有効にして、対応ブラウザでご覧下さい。

第5回 ビジネスメールの型を身に付けよう【4】正しい「宛名・敬称」とは

メールの一行目には、メールの送信先、つまり、「宛名」を書きます。

「送信先は受信メールの宛先欄を見ればわかるはず。だから、メールでわざわざ書く必要はない」と思われる方もいるかもしれませんが、ビジネスではそのメールアドレスが個人のものではなく、複数で共有している場合もあります。

また、宛名のないメールは、迷惑メールか間違いメールと勘違いされることもあります。相手に失礼な印象を与えないためにも、「誰に読んでほしいか」が相手に伝わるように、本文中に宛名はしっかり書きましょう。

今回は、一般的な宛名の書き方のポイントをお伝えします。


この記事の著者
一般社団法人日本ビジネスメール協会認定講師   

宛名の書き方

宛名は、「会社(団体)名 + 部署名 + 役職名 + 名前 + 様」の順で構成されます。

例:

XYZ商事株式会社
営業部 部長
田中一郎様

相手との関係が親密になってくれば、相手が「株式会社」や部署名・役職名を省略してきたり、敬称を「様」から「さん」にしてきたりということがありますが、その場合は、こちらも相手に合わせて変えると良いでしょう。

例:

XYZ商事株式会社
田中様
XYZ商事
田中さん

宛名の注意事項

次に、宛名を書く際の、犯しやすいミスと注意点をいくつか説明します。

すべてフルネームで書く

社名の「株式会社」を(株)と略したり、販売促進部を販促部と通称名で書いたりせず、すべて正式名称で表記しましょう。初めてメールを送るときや、まだ関係が構築できていないときは、相手のお名前も、姓だけではなくフルネームで書いた方が、丁寧な印象です。

字を間違えない

宛名の字を間違えないということは基本中の基本ですが、これを間違えているメールを実はよく見かけます。漢字、カタカナ、アルファベットは正しく書けているか、「・」などは正しい位置に入っているか、「株式会社」の位置は正しいかなど、面倒くさがらずに、相手の名刺やホームページなどで一度しっかり確認しましょう。

敬称を重ねない

社内の習慣で「○○部長様」のように二重敬称を使うことが良しとされている場合もあると聞きますが、正式な宛名としては、「田中部長様」というように敬称を重ねず、「部長 田中様」と書きます。

×
田中部長様
部長
田中様

これは、「社長」「専務」「部長」などの役職名には元々敬意が込められているためです。

また、まれに「XYZ商事株式会社御中 田中様」という宛名を見かけることもありますが、これは「御中」と「様」という二つの敬称が重なっています。「御中」を使うのは、宛先が会社・団体名のみの場合ですので、この場合は「御中」を取り、個人名に「様」をつけるだけにしてください。正しくは、「XYZ商事株式会社 田中様」となります。

×
XYZ商事株式会社御中
田中様
XYZ商事株式会社
田中様

さらに、「各位」の使い方ですが、これも敬称の一つです。地位・職階などの区別無く、敬意を込めて「皆様がた」と呼びかける言葉なので、「各位様」と敬称を重ねないように気を付けましょう。

一つの「宛名」には一つの「敬称」と覚えましょう。

宛名の中に間違えがあると、その後に続く肝心なメールの内容を、相手がネガティブな印象を持って読み進めることになってしまいます。そのような残念な事態を避けるためにも、ビジネスマナーに則った、正しい宛名(敬称)を書くようにしたいものですね。

次回:いまどきのビジネスメールの「挨拶」とは

セミナー情報

本記事の筆者が所属する「一般社団法人日本ビジネスメール協会」のセミナー情報はこちら。ビジネスメールの書き方、送り方、効率よくメールを使う上で役立つテクニックを学べます。ビジネスメールの基礎を身に付けたい方、スキルアップをしたい方にオススメです。ぜひ、ご参加ください。

■ビジネスメールコミュニケーション講座(ベーシック編)
https://businessmail.or.jp/curriculum/basic/

■ビジネスメールの各種セミナー
https://business-mail.jp/


無料ファイル送付サービス Temply(テンプリー)

この記事に関連する最新記事

おすすめ書式テンプレート

書式テンプレートをもっと見る

著者プロフィール

author_item{name}

成井 恵美

一般社団法人日本ビジネスメール協会認定講師

航空会社の営業として、商談/新規開拓/クレーム処理/サービスのフォローにメールを活用。メール処理の効率化を工夫・試行してきた経験を基に、ビジネスメール教育に従事。「親子のメール教育」もテーマにする。

この著者の他の記事(全て見る

bizoceanジャーナルトップページ