(1)HTML形式が、表示されないメールソフトもある
HTML形式で送信しても、受信時にテキスト形式に変更されるメールソフトがあったり、受信時のルールでそのように定めていたりする場合があります。この場合、赤字や太字等の文字の装飾は解除され、ただのテキストとして表示されるため、文字の加工をした意味は全くなくなります。
「お返事いただきたいことは、赤字で書きます」「重要な部分は下線を引いています」と装飾表現に頼った情報の書き方をすると相手には全く伝わりません。
また、見た目の柔らかさのために、丸字体やカラフルに設定している場合は利用を避けた方が無難です。これこそビジネス上では意味がありません。仕事メールに意味のない彩りは不要です。
(2)ウィルスメールの疑い
HTML形式でメールを送信すると、同時にHTML形式を表示させるための添付データを相手に送付しています。添付ファイルがあるということは、容量が大きくなってしまっていますし、ウィルスファイルかもしれない、という警戒を相手に抱かせることになります。
(3)広告メールの印象
最近はHTML形式がデフォルトで表示できるメールソフトも増え、画像を埋め込むことも容易になりました。買い物サイトやお店から届くメルマガは、カラフルで目を引くチラシのようなメールも多く見かけます。そのためHTMLメール=販売、というイメージが強く、ビジネスメールとしてはよい印象を抱かない、とおっしゃる方もいらっしゃいます。
(4)8割以上がテキスト形式を利用している
HTMLメールは、相手を警戒させたり、不便な思いをさせたり、印象が良くなかったり。その割にはメリットが少ないと感じている方もいます。「ビジネスメール実態調査2015」によると、ビジネスメールではテキスト形式を使っているという方が8割を超えています。テキスト形式=ビジネスで使う形式という認識もあるため、HTMLメールを受け取ると不快ではないけれど、「常識がない」ととらえる方も多いようです。こうした理由からも、やはり「ビジネスメール上はテキスト形式が無難」といえるでしょう。
また、特に自分はHTMLを使っているつもりはなくても、設定がHTMLになっていることが多々あります。一度メールソフトの形式を確認することをお勧めします。
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