初級編はルールマナーが基本、他のツールと適切に使い分けることができる
まず、ビジネスメールは、第1段階として、相手に読んでもらうために最低限おさえておきたい基本ポイントがあります。それがメールの型やマナーです。
さらに読みやすい文章を書くことはもちろんのこと、適切なタイトルつけること、添付ファイルや返信・転送時に配慮すべきことなどをおさえておく必要があります。共通するのは、まずはメールのしくみとして最低限の技術面を知っていること、それをふまえて相手の受信環境やメールボックスを想定しメールを書けるかということです。
また、そもそも本当にメールを使うべき場面なのかを考え、電話や対面といった他のコミュニケーションツールとの使い分けを臨機応変に行うことも含まれるでしょう。学生や新入社員であれば、初級能力があるかどうかで、周囲と大きな差がつきます。
メールを書く目的や、コミュニケーションを重点に置く中級
初級に加えて、相手への気づかいや配慮をどのようにメールに組み込み、コミュニケーションとしてうまく成立させるのかが、中級には重要になります。そのためメールのシーンや、相手との距離感で、挨拶や各種表現を使い分ける等の対応が必要です。
また、依頼や催促、お断りといった場面でも、失礼に当たらず、くどくなりすぎず、必要なことを短時間で書けることも求められます。そのためには、何のためにこのメールを送るのかという目的意識を毎回はっきりもつこと、言いまわし方を何パターンも持っておくこと、各場面で適切な言葉を選ぶことが重要になります。
先を見通し、相手の必要な情報を提供する。相手からの信頼を得る上級
ビジネスメール上級者は、基本マナー・コミュニケーション力に加え、相手がどのように仕事をすすめようとしているのかをこれまでのやりとりから具体的に想像し、先回りして必要な情報を的確にメールに書くことができる人です。
「どんな情報をこのメールに書けば、相手の判断材料になるか」「相手が次に、どんな行動を起こそうとするか、そのときに足りない情報はないか」という、相手が必要とすることを考えているからこそ、的確な情報をメールに書くことができるのです。必要な情報が的確に書いてあるため、無駄なやりとりがありません。お互いスムーズに、気持ちよく仕事を進めることができます。
ビジネス力に、ビジネスメール力を持ち合わせるのが上級者
上級に必要な力は、メールに限らない「人と仕事をしていく上でのビジネス力」です。いつも段取りよく準備してくださる人、相手の負担にならないように依頼してくれる人、気持ちよくお仕事のできるコミュニケーション力の高い人。そんな方が、その気遣いをビジネスメールにうまく盛り込むことでビジネスメールが上級に近づいていきます。
また、こうした気遣いができると、相手の方からの返信にも「参考資料ありがとうございます、大変助かります」と感謝の一文を入れた返信が増えるので、メール上のコミュニケーションも良いものになり、相手からの信頼力が増していくのも当然ですよね。
ビジネスメールは常に自分のビジネス力を反映します。決して書いて送っているだけでは、上級者スキルではありません。ビジネススキルのアップのための努力、そしてメールを常に学ぶ・改善していこうという姿勢が、スキルアップにつながっていくでしょう。
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