Step03 年賀状の賀詞を使い分けよう
恥をかかない年賀状講座
本記事では、お祝いの言葉である「賀詞(がし)」について解説します。
年賀状に記載する賀詞は、1~4文字のものや文章など、いくつか種類があり、相手によって使い分けるのが理想的です。
年賀状Q&A(賀詞)
Q:賀詞の正しい使い方を教えてください。上司、取引先、部下によって賀詞を使い分けたほうがいいのでしょうか?
A:年賀状の挨拶となる決まり文句を「賀詞(がし)」と言いますが、本来は、上司、取引先、部下など、相手によって使い分けるのが理想です。使い分けができない場合には、誰に対しても失礼のない賀詞を選びます。
また、賀詞によって受ける印象も違いますから、自分らしい賀詞を選ぶといいでしょう。それでは、具体的にご説明します。
年賀状の賀詞の種類
1文字の賀詞 ⇒ 部下、同僚、目下の方、友人へ(目上にはNG)
- 寿
- 福
- 賀
- 春
- 禧
2文字の賀詞 ⇒ 部下、同僚、目下の方、友人へ(目上にはNG)
- 賀正
- 賀春
- 頌春
- 迎春
- 慶春
- 寿春
- 初春
- 新春
4文字の賀詞 ⇒ 上司、取引先、目上の方へ(目下にもOK)
- 謹賀新年
- 謹賀新春
- 恭賀新年
- 恭賀新春
- 敬頌新禧
文章の賀詞 ⇒ 万人向け
- 明けましておめでとうございます
- 新年おめでとうございます
- 新春のお慶びを申し上げます
- 謹んで初春のお慶びを申し上げます
- 謹んで新春のご祝詞を申し上げます
英語の賀詞 ⇒ 万人向け(正式には向かない)
- Happy New Year
※「A Happy New Year」は「よいお年を」というニュアンスなので、クリスマスカードなどに使い、年が明けたら使いません。
賀詞の選び方(使い分け)のポイント
もともと、賀詞の基本は「謹賀新年」「恭賀新春」「敬頌新禧」などの4文字で、相手の方への敬意と丁寧な気持ちを表す「謹(謹んで。相手を尊ぶ)」「恭(うやうやしく。礼儀正しく丁寧)」「敬(尊んで礼をつくす)」「頌(ほめたたえる)」などが入ることで、礼儀にかなった挨拶の敬語となります。
使い分けができない場合には、誰に対しても失礼のない賀詞を選びます。上司や取引先に向いていますね。
ところが、漢字1文字の「寿」「福」「賀」などは「おめでたいことです」と言っているにすぎませんし、漢字2文字でも「賀正(正月を祝います)」「迎春(新年を迎えました)」「新春(新しい年です)」と言っているだけで、相手に対する敬意や丁寧さに欠けてしまいます。
そのため、漢字1文字や2文字のものは目上の方には使わないほうがよいとされ、目下の方や親しい友人などに向いています。
相手によって賀詞を使い分けられない場合には、相手を選ばずに使える文章の賀詞や、目上の方向けの4文字を用いると無難です。
ちなみに、「賀」が含まれる賀詞は祝いの気持ちを表し、「春」がつく賀詞は「春=新年のよろこび」を表しています。「春」が新年を表すのは、昔は立春頃から新年が始まり、1月〜3月を春としていたからで、季節を感じるやわらかな印象になるでしょう。
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