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第6回 Power Pointレクチャー(5) ~図形の設定①~

こんにちは。資料作成アドバイザーの山橋美穂です。今回も、Power Pointの機能をレクチャーいたします。

前回(マスターデザインのコツ)では、オリジナルテンプレートを作成するときのデザインのコツをお教えいたしました。

その際、「フォントにもこだわりましょう」とお伝えしましたが、好みのフォントをマスターで設定しても、標準スライドに直接挿入した図形やテキストボックスには反映されません。

図形やテキストボックスを挿入するたびに、毎回手動でフォントを変更するのは手間ですので、図形やテキストボックスにもフォントなどを、カスタマイズして設定する方法をお教えいたします。また、それに伴う図形の装飾についてお教えいたします。


この記事の著者
プレゼンテーション資料作成コンサルタント  Microsoft MVP 2015(Power Point部門)受賞 

当コラムはMicrosoft PowerPoint 2010での動作を前提として作成されています。バージョンが異なる場合、画面のキャプチャやメニューの場所が異なる場合があります。あらかじめご了承ください。
パワーポイント特集

規定の図形に設定

図形やテキストボックスは、挿入すると、Power Pointが予め設定している様式(デフォルト)になっています。マスターのフォントを例えばHGP創英角ポップ体に設定しても、標準スライドで図形を挿入して文字を打ち込むと、フォントはMS Pゴシックになっています。
「マスターで設定したフォント」と「挿入した図形に文字を打ち込むとフォントはデフォルトのMS Pゴシックになっている」の例
これを、MS Pゴシックではなく、文字を打ち込む度にHGP創英角ポップ体になるように、更にフォントサイズや図形の色も自分がよく使うスタイルの自分仕様に設定することができます。
まず、図形内のフォントをHGP創英角ポップ体にします。

図形内のフォントをHGP創英角ポップ体にする
フォントのサイズを、通常使うサイズに設定します。また、図形の色や枠線の色を、自分で設定したテーマカラー(テンプレートで使った色。前回参照)に変更します。

フォントのサイズを、通常使うサイズに設定し、図形の色や枠線の色を、自分で設定したテーマカラー(テンプレートで使った色。前回参照)に変更する
自分仕様の書式の図形を作ったら、図形を選択した状態で右クリックをし、「既定の図形に設定」を選択します。

図形を選択した状態で右クリックをし、「既定の図形に設定」を選択する
次から挿入する図形は全て、既定の図形に設定した書式が反映されます。

次から挿入する図形は全て、既定の図形に設定した書式が反映される
テキストボックスも同様に「既定のテキストボックスに設定」で、自分が使いやすく設定した書式をデフォルトに設定することができます。

「既定のテキストボックスに設定」で、自分が使いやすく設定した書式をデフォルトに設定することができる

このように、図形やテキストボックスの書式をテンプレートのデザインに沿って設定すれば、いちいち手動で変更する煩わしさが省け、快適に資料を作ることができます。

この機能はファイルごとの設定になりますので、新しいファイルを開いたら、再度設定する必要があります。

図形の書式設定

図形は、色々な細かい設定をすることができます。図形を選択した状態で右クリックをして、「図形の書式設定」を選択します。
図形を選択した状態で右クリックをして、「図形の書式設定」を選択する
「図形の書式設定」のブラウザが表示されます。
「図形の書式設定」のブラウザが表示される
左に一覧されている項目を設定することが可能です。

図形に透過性をつける

図形の色に透過性(半透明)をつけたい時は、「塗りつぶし」の中の「透過性」に数字を入れます。

「塗りつぶし」の中の「透過性」に数字を入れる
パーセンテージが高ければ高いほど透明に近づきます。
透過性の機能を用いると、このようなスキーム図などが綺麗に作れます。
透過性の機能を用いたスキーム図

グラデーション

図形の色にグラデーションをつけることができます。
「塗りつぶし」の「(グラデーション)」にチェックを入れます。そうすると、グラデーションに関する設定が表示されます。
「塗りつぶし」の「(グラデーション)」にチェックを入れると、グラデーションに関する設定が表示される
「(グラデーション)」にチェックを入れたときに表示されるグラデーションは、直近で作ったグラデーション(もしくはPower Pointのデフォルト)です。まず、色を変えてみましょう。「グラデーションの分岐点」は、色の変わり目を表しています。

「グラデーションの分岐点」は、色の変わり目を表す
色を変えたい分岐点を選択し、下にある「色」のパレットから色を選びます。
色を変えたい分岐点を選択し、下にある「色」のパレットから色を選ぶ
分岐点1の色が変わりました。
分岐点1を動かしてみましょう。
分岐点1を動かす
分岐点1を全体の34%まで動かした例

印を直接動かすこともできますし、「位置」に数字を入れて動かすこともできます。
同じように、分岐点2と3の色も変えてみましょう。グラデーションを上手く作るコツは、同じ色の濃淡で作ることです。淡い色は白を代用しても綺麗なグラデーションが作れます。
分岐点2と3の色も変える

分岐点を増やしたいときは、「グラデーションの分岐点」のバーを直接クリックするか、バーの右にある「+」のアイコンをクリックします。
分岐点3の色を分岐点1と同じ色にする
分岐点が増えた例

分岐点が増えました。
グラデーションは、「種類」中に組み込まれた4つのパターンがあります。
「種類」の1つのパターンの「線形」
「方向」
また、それぞれグラデーションの方向や角度を変えることもできます。
「角度」
グラデーションの仕組み、分かりましたでしょうか。

グラデーション機能にある「標準スタイル」は、PowerPointに組み込まれているデフォルトのグラデーションです。この中には複雑に設定されたグラデーションもあるので、色だけ変えて使うのもアリでしょう。
「標準スタイル」は、PowerPointに組み込まれているデフォルトのグラデーション
また、リボン上の「図形の塗りつぶし」を開いて「グラデーション」を選択すると、淡色のグラデーションと濃色のグラデーションが組み込まれています。
リボン上の「図形の塗りつぶし」を開いて「グラデーション」を選択すると、淡色のグラデーションと濃色のグラデーションが組み込まれている

これを使うと、簡単にグラデーションを設定することもできます。
「図形の塗りつぶし」を開いて「グラデーション」を選択した図形の例

次回も引き続き図形の書式設定についてお教え致します。

セミナー情報

タイトル

1日で習得 綺麗で分かりやすいプレゼンテーション資料作成

内容

元外資系証券会社のプレゼンテーション資料作成チームで働いていた資料作成コンサルタントが、たった1日で資料作成に必要な基礎知識を全て教えます。

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著者プロフィール

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山橋 美穂

プレゼンテーション資料作成コンサルタント Microsoft MVP 2015(Power Point部門)受賞

プレゼンテーション資料作成アドバイザー。東京都出身。1999年青山学院女子短期大学卒業。2006年武蔵野美術大学卒業。武蔵野美術大学在学中より、外資系証券会社のプレゼンテーション資料作成チームに就業。法人企業向け資料の作成スキルを身につける。その後、経験を活かして独自に専門的な資料作成の知識を学びながら、ベンチャー企業やIR専門企業で、提案書や決算報告書作成の経験を積む。

2012年に資料作成の専門家としてフリーランスに転向。資料作成代行、アドバイザー、レクチャー講師等を行いながら、ヴィジュアルを重視した絵で見るプレゼンテーション資料の構築を目指している。

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