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仲介手数料の勘定科目とは? 消費税の扱いやケース別の仕訳方法もわかりやすく解説

仲介手数料の勘定科目とは? 消費税の扱いやケース別の仕訳方法もわかりやすく解説

不動産取引で支払う仲介手数料を、どの勘定科目に計上するべきか迷っていませんか?勘定科目や消費税の取り扱い方はケースによって異なるため、複雑に感じる方も多いでしょう。

本記事では、仲介手数料の勘定科目やケース別の仕訳方法、さらに消費税の取り扱い方について詳しく解説します。

これを読めば、正確に仕訳を行えるようになり、経費処理を安心して進められるようになるでしょう。ぜひ参考にしてください。


この記事の監修者
京浜税理士法人 横浜事務所   

仲介手数料の勘定科目

自社で不動産の取引があり、仲介手数料が発生した場合は、「支払手数料」または「土地」あるいは「建物」で処理しましょう。

どちらを使うかは、以下のとおりシーンによって判断します。

  • 不動産を購入した:「土地」または「建物」
  • 不動産の賃借や売却をした:「支払手数料」

なお、仲介手数料は土地や建物の取得価額に含まれます。そのため、土地や建物を購入した場合はその費用と合算し、処理をしてください。また、減価償却の対象にもなります。


仲介手数料に対する消費税の扱い

仲介手数料は、消費税の課税対象です。賃貸や売却、あるいは購入のどの場合に発生したものであっても、10%の消費税がかかります。仲介手数料は、不動産会社が事業の対価として受け取っているものであるためです。

消費税は、「国内において事業者が事業として対価を得て行う取引」を課税対象としています。仲介手数料もこの例に該当するため、課税対象となるのです。

一方、土地の売買にかかる代金は一般的に非課税となっています。ただし、建物の売買にかかる代金は消費税の課税対象です。処理する際は費用をよく確認し、消費税の有無を取り違えないようにしてください。

参考:国税庁「No.6201 非課税となる取引


仲介手数料の仕訳方法

では実際に、不動産を取得した場合と賃貸した場合の仕訳方法を解説します。

不動産を取得したケース

まず、自社で不動産を取得した場合を考えましょう。

土地10,000,000円を取得し、土地代金と仲介手数料360,000万円の合計10,396,000円(税込)を普通預金口座から支払った場合、仕訳は以下のとおりとなります。

借方

貸方

土地

10,360,000

普通預金

10,396,000

仮払消費税等

36,000

先ほど解説したとおり、仲介手数料は土地の取得価額に含まれます。あらかじめ仲介手数料の詳細な金額を洗い出しておき、トータルの土地代がいくらになったのかを計算しておくと便利です。

不動産を賃貸したケース

続いて、不動産を賃貸したケースを考えます。

営業所として利用する事務所の賃貸借契約を締結し、仲介手数料110,000円(消費税込)を普通預金口座から支払った場合の仕訳は、以下のとおりとなります。

借方

貸方

支払手数料

100,000

普通預金

110,000

仮払消費税等

10,000


仲介手数料の勘定科目についてのまとめ

不動産取得時の仲介手数料は、建物を取得した場合は、建物の取得価額に加算して減価償却をします。賃貸借契約をした場合は、支払手数料として経費計上してください。

なお、仲介手数料は土地や建物の取得価額と合算して取り扱うため、摘要欄にその旨の明記が必要です。

仕訳方法が正しくできているかも確認し、ミスなく処理してください。


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監修者プロフィール

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宮澤 明宏

京浜税理士法人 横浜事務所

横浜市青葉区を拠点として、中小規模法人や個人事業主のお客様を中心に、税務顧問サービス及び経営コンサルティングサービスを提供。

月次決算制度の導入、資金繰りの明確化を切り口に、創業3年以内の黒字化を目指し経営を安定化させるための経営管理の手法について、伴走型支援で行っている。

創業時からしっかりとした経営管理を行い、スピード感を持って会社を成長させていきたい経営者に向けて業務を行う。

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