労務管理のお困りごとを現場目線で解決!【管理者必見】
労務管理は、企業の資産である「人」に関する情報を管理する業務です。
労務管理が担う領域は幅広く、多くの企業・労務担当者が次のような悩みや不安を抱えています。
- 従業員の入退社の手続きをすべて紙で行っていて非効率
- 時短勤務やリモートワークに切り替えた従業員がいて、勤務時間の把握が難しい
- 働き方改革をしなければと思っているが、まだ何もできていない
このような課題の多くは、手作業が多いことに起因しています。そのため、従業員に関するデータや勤怠状況を一元管理できる「労務管理システム」を導入することで、解決できる可能性があるでしょう。
本記事では、労務管理システムについてわかりやすく解説し、おすすめのシステムも具体的に紹介します。
労務管理システムとは?
労務管理システムとは、労務管理の自動化・電子化によって業務を支援するシステムのことです。
機能の種類や対応できる業務の範囲は、システムによって大きく異なります。
労務管理システムでできること
労務管理システムでは、一般的に次のような対応が可能です。
- 従業員の入退社の手続き
- 従業員の個人情報管理(住所やマイナンバーなど)
- 年末調整の手続き
- 雇用契約書や秘密保持誓約書の作成・締結
- 就業規則や福利厚生の管理
- 従業員の勤怠管理
- 給与計算および給与明細の発行
従来、紙ベースかつマンパワーで行っていた労務管理を、自動化・電子化することで、業務効率の改善が期待できます。
労務管理システムのタイプ
労務管理システムは、大きく「汎用型」と「拡張型」に分類できます。
それぞれの特徴は次のとおりです。
タイプ | 特徴 |
---|---|
汎用型 |
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拡張型 |
|
自社の労務管理業務をまとめて効率化したい場合は、「汎用型」がおすすめです。
すでに使用中の外部システムと連携させたい場合や、必要な機能だけを使いたい場合は、「拡張型」を選ぶとよいでしょう。
労務管理システム導入のメリット3つ
労務管理システムを導入する主なメリットは、次の3つです。
- 従業員の労働時間を正確に管理できる
- 従業員のデータを一元管理できる
- 行政への提出・申請がスムーズになる
具体的にどのような効果があるのか確認していきましょう。
従業員の労働時間を正確に管理できる
近年の法改正により、残業時間の上限や賃金の割増率が大きく変化しています。
働き方改革の推進に伴い、従業員の労働時間や休暇の取得情報を、企業が細かく管理する重要性が高まっているといえるでしょう。場合によっては法令違反となり、罰則が科されることもあります。
特に、紙の出勤簿を用いた勤怠管理は処理が煩雑になり、労働状況を従業員単位で詳細に分析することは難しいでしょう。
労務管理システムを導入すると、従業員の勤怠管理が行いやすくなるだけでなく、記録の集計・分析も可能です。
また、リアルタイムの勤怠状況を把握できるようになれば、問題点をいち早く発見できます。
従業員のデータを一元管理できる
労務管理システムは、従業員に関するさまざまなデータをまとめて管理するうえでも役立ちます。
企業が管理する従業員に関する情報は、次のように多岐にわたります。
- 氏名・住所・生年月日・連絡先・家族構成
- 入社年月日・退社年月日
- 雇用形態(正社員・契約社員・パートタイマーなど)
- 所属部署・異動の履歴、役職や等級
- マイナンバーや社員番号
- 保有資格
- 給与の金額や振込先
- 勤怠状況
- 人事評価
データを紙ベースで収集しようとすると、必要書類を準備して該当する従業員に配布し、期日までに回収するなどの工程を踏まなければなりません。
また、住所や電話番号などに変更があった場合、紙ベースで管理していると反映が遅れることもあるでしょう。時短勤務やテレワークなど、勤務状況の管理も煩雑になります。
労務管理システム上でデータ入力・変更が可能になることで、従業員の情報を適切に管理でき、ペーパーレス化による用紙代などのコスト削減にもつながります。
行政への提出・申請がスムーズになる
電子申請に対応している労務管理システムでは、システム内で作成した書類をそのまま行政に提出できます。
提出後に書類の審査状況を確認できるシステムなら、さらなる業務効率化が実現できるでしょう。
書類を提出するために役所やハローワークなどに出向く必要がなくなり、書類の処理状況を確認するために問い合わせをする手間も省けます。
万が一、書類に不備があった場合も、対処すべき内容をシステム上ですぐに確認可能です。
労務管理システムの選び方
労務管理システムは種類が多く、機能や価格もさまざまで、選び方に迷ってしまうかもしれません。
導入するシステムは、次のような流れで検討を進めましょう。
- 自社が求める機能・サービスを洗い出す
- 汎用型と拡張型のどちらがよさそうかを考える
- 1.を備えている労務管理システムを厳選する
まずは、自社の労務管理に必要な機能を洗い出します。電子申請機能や勤怠管理機能、スマホ対応など、希望を思い付く限り書き出し、優先順位を付けるとよいでしょう。
既存のシステムがある場合、連携が可能かどうかも確認する必要があります。場合によっては機能が重複してしまうため、既存のシステムに関する情報も整理することをおすすめします。
自社のニーズが明らかになったら、「汎用型」と「拡張型」のどちらがよいかを検討しましょう。
汎用型は機能が充実している分、金額が高めに設定されています。
一方、拡張型は比較的安価ですが、機能が限られており、システムの使用にITの知識が求められることがあるので注意が必要です。
まずは、無料トライアル期間が設けられているシステムの中で気になるものを1~2個に絞り込んで、テスト利用をしてみるとよいでしょう。
【おすすめ】労務管理システム3選
働き方改革や働き方の多様化が進むなか、企業には、これまで以上に正確で丁寧な労務管理が求められています。
特に、労働時間は規制が細かく、知らないうちに法令違反をしてしまうことも考えられます。
従業員に適切な労働環境を提供し、企業として労務管理の責務を果たすために、労務管理システムの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
ここでは、おすすめの労務管理システムを3つ紹介します。自社のニーズと照らし合わせながら、それぞれの特徴を確認してみてください。
freee人事労務 - freee株式会社
- 最新の法令・税制に自動で対応
- 最新技術と高水準のシステムで安心のセキュリティ
- 給与計算や年末調整などに必要な情報を一元管理
オフィスステーション労務 - 株式会社エフアンドエム
- 納得の110種類の帳票対応
- 他社システムとAPI連携ができる
- 入退社手続きがわずか19分で可能に
マネーフォワード クラウド人事管理 - 株式会社マネーフォワード
- 入退社や異動の手続きがオンラインで簡単に
- 多様な従業員情報を過去から未来まで一元管理
- 周辺サービスと連携し、従業員マスタを正しく管理
今後の企業経営に労務管理システムは必須
労務管理の必要性・重要性が増している昨今、企業は、従来型の紙ベースの労務管理から脱却する必要があるといえるでしょう。
労務管理システムは、大きく汎用型と拡張型に分けられ、機能もさまざまです。
次のページでは、おすすめの3つの労務管理システムを比較検討できる資料を無料でダウンロードできます。
まずは、労務管理システムの具体的な機能や価格帯を把握するところから始めてみてはいかがでしょうか。