著作権フリーとは? 利用時の注意点を把握して正しく使おう!
著作権フリーはとても便利なシステムですが、自由にどこでも掲載して良いわけではありません。著作権フリーの定義を正しく把握できていない人も多いため、定義や仕組みを理解したうえで、上手に活用していきましょう。
この記事では、企業の法務を担当する社員に向けて、著作権フリーの仕組みやロイヤリティーフリーとの違いを解説します。
また、この記事の後半部分では、著作権フリーの素材を使う際の注意点をまとめました。ぜひ最後までご覧ください。
著作権フリーとは?
著作権フリーとは、利用時に著作権者などの許諾を必要とせず、利用料(ロイヤリティ)の支払も必要ない素材です。
著作権フリーの具体的な種類や、ロイヤリティーフリーとの違いを見ていきましょう。
著作権フリーは2パターンに分かれる
著作権フリーは2種類に分かれます。
- そもそも著作権が存在しない素材:保護期間の経過や著作権者による著作権の放棄
- 著作権は存在するものの、利用規約の範囲内で自由に利用できる素材
例えば、フリー素材を提供する「いらすとや」の利用規約を見ると「著作権は放棄しておりません」と表記されています。つまり、各素材に著作権は存在する一方、商用利用も含めて幅広く無償利用を認めています。
ロイヤリティフリーとの違い
ロイヤリティとは、著作権者に支払う使用料のことです。著作権フリーの素材ではロイヤリティ(使用料)を支払う必要はありません。
ロイヤリティフリーとは、素材の利用方式を指す言葉で、一度購入すれば何度でも素材を利用できるものです。また「ライツマネージド」には、使用期限がありレンタルに近いとされています。
著作権フリーの素材を利用するときの注意点
著作権フリーの素材を利用するときの注意点をまとめました。
使用するサイトの利用規約を確認する
著作権フリーの素材を利用する前に、まずはそのサイトの利用規約を確認しましょう。利用規約には、素材の使用範囲や条件が記載されているためです。
利用規約に違反すると著作権侵害とみなされ、場合によっては法的なトラブルに巻き込まれる可能性があります。商用利用の可否や、著作者の氏名表示の必要性の有無などを確認しましょう。
著作者人格権は放棄されない
権利には人格権と財産権があります。
- 格権:生命や身体、自由、名誉など。譲渡や放棄はできません。権利者が亡くなり次第、その権利は消滅します。
- 財産権:他人に譲渡、放棄でき、権利者が亡くなり次第相続されます。
著作権法の世界にも、財産権としての「著作権」と、人格権としての「著作者人格権」があります。
例えば、劇の脚本の著作権を買い取った人が、原作者の意に反するような改変(悲劇を喜劇に書き換えるなど)をした場合、著作者人格権(同一性保持権)の侵害に該当する可能性があります。
(出典:著作権法 第20条)
全ての著作権を放棄していない可能性がある
著作権フリーの素材を使用する際には、利用規約に従わなければ著作権侵害と扱われる可能性がありますので、注意しましょう。
例えば、商用利用が許可されていなかったり、二次配布が禁止されていたりする場合が該当します。したがって、必ず利用規約を確認し、適切な方法で著作権フリーの素材を使用してください。
著作権フリーについてのまとめ
著作権フリーとは、その素材を利用する際に著作権者から許諾を得たり、利用料を払ったりする必要のない著作物です。
著作権フリーを正しく理解している人は多くないため、知らず知らずのうちに著作権侵害をしている可能性があります。
この記事を参考にしながら、著作権フリー知識を身につけ、正しく活用しましょう。
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