このページはJavaScriptを使用しています。JavaScriptを有効にして、対応ブラウザでご覧下さい。

ベンダーとは? 種類や似た言葉との違い、依頼時のポイントを解説

著者:   bizocean事務局

ベンダーとは? 種類や似た言葉との違い、依頼時のポイントを解説

ベンダーは「製品やサービスを消費者に届けるために販売を行っている会社」のことで、主にIT業界で使用されています。
また、提供するものにより使い分けの表現もあり、意味を混同しやすい言葉でもあります。

この記事ではベンダーの意味や種類、使用されるシーンについてわかりやすく解説していきます。仕事での不安や疑問を解消するためにもぜひ参考にしてみてください。


ベンダーとは

ベンダーとは「製品やサービスを消費者に届けるために販売を行っている会社」のことです。

主にIT業界で使われ、コンピューターやソフトウェア、ネットワーク機器などの販売業者のことを指すケースが多いです。

販売する製品によって「ハードウェアベンダー」「ソフトウェアベンダー」「システムベンダー」などと使い分けられることもあります。


ベンダーと似た言葉との違い

ベンダーと似た言葉にサプライヤー、メーカーが挙げられます。これらは同じ文脈の中でよく使用される言葉となっています。

製品が作られて、消費者まで届けられる流れは次のとおりです。その過程で、それぞれの言葉は連動しているのです。

  1. サプライヤーが部品や原材料を納める
  2. メーカーが製品の製造や開発をする
  3. ベンダーが販売・提供をする
  4. 消費者や企業が製品を購入する

よく使用されるうえに混同しやすい言葉なので、一連の流れで覚えておくと良いでしょう。

サプライヤー

ベンダーが「消費者に製品を売る企業」であるのに対し、サプライヤーは、「企業やメーカーなどに対し、部品や原材料などを提供する業者」のことです。

一般的に「仕入れ先」とも呼ばれ、IT業界だとソフトウェア開発の下請けを委託している企業がサプライヤーにあたります。

製品はサプライヤーが手がけた部品を使って、メーカーで製造されます。そのため、ベンダーの立場からみて、メーカーは製品を提供するサプライヤーとなることもあります。

サプライヤーについてはこちらの記事でも解説しています。

メーカー

ベンダーが「消費者に対して製品を販売する企業」であることに対し、メーカーは「製品を製造し開発する企業」です。

IT業界ではメーカーがベンダーの役割まで担うことは一般的にあります。たとえば、パソコンの製造でいえば、パソコン本体の製造を行っているメーカーが販売まで行うケースがそれにあたります。


IT業界のベンダーの種類

IT業界では、ベンダーにもさまざまな種類があり、総称してITベンダーと呼ばれます。

ここからはITベンダーの種類と、どのように使い分けられるのかを解説します。

システムベンダー

システムベンダーとは「消費者が求めるシステムを販売する企業」のことです。
一般的にシステムを導入する際の方法は2つあります。

  1. 用途に合わせたシステムを開発する
  2. すでに製品パッケージ化されたシステムを購入する

システムベンダーが販売しているシステムは、上記の1にあたります。
開発されているシステムには、会計や労務管理などバックオフィス関連のものから、CRMシステムなどの営業ツールまで多岐にわたります。

販売されているシステムには、継続利用を想定されているものが多く、月額料金制をとっているものが一般的です。そのため、システムベンダーは消費者が長く安心して使用できるものの開発や保守・管理が求められています。

ハードウェアベンダー

ハードウェアベンダーは、「ハードウェアの開発や販売をする企業や団体」のことです。

ここでいうハードウェアは、以下のようなものを指します。

  • 家電製品
  • パソコン
  • スマートフォン
  • 法人で使用するシステムを運用するためのサーバー

最近では、ハードウェアの高性能化・小型化の需要も高まり、ハードウェア開発にも注目が集まっています。

IoTデバイスの普及も進むにつれて、ハードウェアベンダーの増加や、競争の激化が予想できるでしょう。

ソフトウェアベンダー

ソフトウェアベンダーは「ソフトウェアの開発や販売をする企業や団体」のことです。

ソフトウェアとは、スマートフォンに入っているアプリケーションや文書作成ソフト・会計ソフトなど、コンピューター上で業務を効率良く進めていくために必要なものです。

最近では、「オープンソースソフトウェア」という誰でも無償でソフトウェアの改良や再配布が行えるものも普及しています。

企業へのソフトウェア導入が手軽さを増すことで、さらに高性能なソフトウェアの開発をするソフトウェアベンダーはより一層求められていくでしょう。

シングルベンダー

シングルベンダーとは「特定の企業の製品のみを提供する企業」のことです。

扱う製品のメーカーが一カ所であるため、製品同士の互換性がよく、不具合が発生しにくいというメリットがあります。

一方で、購入の際に選択肢が少なくなることや、簡単に他社製品に変更できなくなるという点はデメリットといえるでしょう。

一部のメーカーの家電製品やパソコンのみ提供を行っている場合、ハードウェアベンダーでもあり、シングルベンダーでもあるといえます。

マルチベンダー

マルチベンダーとは「複数の企業の製品やサービスを提供したり、異なる種類の製品を組み合わせてサービスを提供したりする企業」のことです。

ユーザーは製品の選択肢が増え、購入の際に比較しながら自分に合ったものを探せます。そのため、ベンダー側としてもユーザーを囲い込みやすい利点もあります。


ベンダーに仕事を依頼する際のポイント

ベンダーへ仕事を依頼するときは、以下の点に注意してください。

  • 仕事内容と目的を明確にしてから依頼する
  • 複数社から見積もりを取る
  • 自社に適したベンダーを選定する

仕事内容と目的を明確にしてから依頼する

ITベンダーに仕事を依頼する前に、きちんと要件を固めておくとスムーズです。
以下の点を社内で話し合った上で、ベンダーに相談しましょう。

  • 依頼内容
  • 依頼する目的
  • 現状の課題
  • 予算

ベンダー側としても経緯や要望がわかりやすく、双方のイメージの擦り合わせがしやすくなります。

「具体的な中身までは決められない」という場合は、「そのシステムを導入してどういう効果を得たいのか」を決めておきましょう。

それをもとに、依頼先候補のベンダーと相談しながら中身を固めていくと良いでしょう。

複数社から見積もりを取る

仕事内容や目的を明確にしたら、依頼候補となるベンダーを何社か選びましょう。複数の会社に依頼することで見積金額の比較ができ、コストカットに繋がることがあります。

ただし、金額だけを重視するとシステムの機能が不十分な場合があります。
システムの機能性と費用のバランスを見て、費用対効果が高いベンダーに依頼しましょう。

自社に適したベンダーを選定する

ベンダーの強みは会社ごとに違います。まずは自社の解決課題を明確にし、その課題がベンダーの得意分野であるのか確認しましょう。

もし、ベンダーにシステムの開発を依頼する場合には、十分なエンジニアを確保できるかという点の確認も大切です。

プロジェクトに関わるエンジニアの人数やスキルについての説明をもらうなどして、事前に確認しましょう。


ベンダーについてのまとめ

ベンダーは主にIT業界で「販売業者」や「提供元」の意味で使われる言葉です。提供するものによって、システムベンダーやハードウェアベンダーなどの種類に分けられます。

そのためベンダーへ仕事を依頼するには、前もって自社の目標と課題をできるだけ明確にすることが大切です。

そのうえで、解決したいことに近い実績があるベンダーを探してください。ただし見積もりは複数の会社に依頼し、コストや得意領域がよりマッチするような費用対効果の高いベンダーを見つけましょう。


この記事に関連する最新記事

おすすめ書式テンプレート

書式テンプレートをもっと見る

著者プロフィール

author_item{name}

bizocean事務局

bizocean(ビズオーシャン)とは、トライベック株式会社が運営する「仕事の面倒を失くして、新しいビジネススタイルを提案する」をモットーとしたビジネス情報サイト。主なサービスに「bizocean(ビズオーシャン)」、「書式ガイド」、「incore」などがある。

この著者の他の記事(全て見る

bizoceanジャーナルトップページ