謝罪訪問の流れとマナーを覚えて、今後の成功につなげよう!
ビジネスの現場では、多かれ少なかれ謝罪訪問が必要なことがあります。この記事では、謝罪訪問が必要になった時のマナーについて紹介していきます。
相手に失礼のないよう、そして失敗を次の成功につなげられるようにしましょう。
主に以下の内容を紹介しています。
- 謝罪訪問の流れと準備
- 謝罪訪問でアポを取った後の正しいマナー
- 謝罪訪問時のNGマナー
正しいマナーとNGマナーの両方を理解し、適切な謝罪を行えるよう学んでいきましょう。
謝罪訪問の流れと準備【クレーム対応】
謝罪訪問は相手との関係を悪化させないために、とても重要な行為です。ミスは誰にでもあるので仕方がありませんが、ミスをしてしまった後の対応によって、信頼回復の度合いも変わってきます。
以下では、謝罪訪問の流れや事前に準備すべきことを紹介していきます。しっかりとポイントを覚えておきましょう。
同行者と役割分担をしておく
まず、謝罪訪問する前に、同行者と段取りごとの役割を決めておくことが大切です。いざ、謝罪をする時に段取りが悪いと、相手の怒りや不満をより増幅しかねません。
以下の案を提示する役割を、同行者と分担しておくと、誠実に謝罪したい気持ちが相手に伝わりやすくなります。
- 今回の問題に対する解決策
- 解決策が却下されてしまった時の代案
- 自社における今後の改善策
業務の時間を割いて謝罪の場を設けてもらっている以上、誠心誠意、謝罪の気持ちを相手に伝えることが重要です。あらかじめ役割分担をしておき、スマートな謝罪を心がけましょう。
手土産を準備する
次に、謝罪訪問に行く際の手土産を用意しましょう。謝罪時の手土産の相場は、5,000円から1万円程度が一般的な目安とされます。
一方で、あまりにも高価な手土産は、「物で許してもらおうとしている」とマイナスなイメージを与えてしまう可能性があります。受け取る側の気分を害さないように、ミスやトラブルの度合いに応じて、高くても1万円以内のものを選ぶとよいでしょう。
謝罪訪問時に同行者がいる場合は、立場が上の人から相手に渡すことが一般的です。
また、実際に手土産を渡す際は、外気やほこりがついている手提げ袋は渡さず、袋から中身だけを取り出して先方に差し上げます。渡すのは、謝罪を終えて帰るタイミングがベストです。
事前にアポイントを取る
時と場合によりますが、謝罪訪問する際は、必ず事前にアポイントを取るようにしましょう。
すぐに謝罪がしたい場合でも、約束がない状態で訪問すると、先方の都合がつくとは限りません。
相手の予定に合わせるように日程を調整し、お互いの都合が合う日にきちんと時間をとって謝罪をすることが大切です。
また、謝罪訪問のアポイントを取る時は、「〇〇の件で謝罪がしたい」旨をあらかじめ伝えておくと、相手も都合をつけやすくなります。
謝罪訪問でアポを取った後の正しいマナーとは
謝罪訪問する際には、謝意を示すためにマナーを守ることが大切です。間違ったマナーだと相手が不快な思いをしてしまいます。何が正しいマナーなのかを以下で整理していきましょう。
マナー1:身体に合ったサイズ・落ち着いたトーンのスーツが無難
謝罪訪問をする際には、身だしなみに注意が必要です。スーツは自分の体にフィットするサイズ感のものを選びましょう。
胸まわりは、ボタンを留めた状態でシワができないサイズが好ましいです。肩は指で一つまみできる程度、着丈はお尻がちょうど隠れるくらいの丈が目安です。袖丈は、机に手を置いた時、手の甲に袖口が少しあたる程度がよいでしょう。
また、スーツの色は、濃い紺色やチャコールグレーのような落ち着いたカラーを選んでおくと間違いありません。
男性ならネクタイは濃い青色が無難です。黒一色だとお葬式を連想させますし、明るすぎる色は謝罪に不向きです。柄は無地もしくは小紋柄、レジメンタル(斜めのストライプ)などシンプルなものを選ぶとよいでしょう。
腕時計は派手でないもの、チラッと見えても相手が気にならない程度の質素なデザインのものを着けます。
女性なら、ピアスやブレスレットなどのアクセサリーは控えめにしましょう。派手なアクセサリーを身につけていると謝意が伝わりにくくなります。つまり、アクセサリーをつけなければ派手さはなくなり、謝意が伝わりやすい格好になります。
マナー2:出されたお茶は飲まない
謝罪訪問に行った先でお茶を出されても飲まないようにしましょう。相手もマナーとしてお茶を出しています。
しかし、謝る側が遠慮なしに飲んでしまえば謝意は薄れてしまいます。勧められたら一口飲む程度に留めておくとよいでしょう。
マナー3:言い訳はしない
トラブルにおいて正当な理由があったとしても、謝罪訪問の時には飲み込みましょう。言い訳をしたくなる気持ちはわかります。
しかし、どんなに正当な理由であっても、相手が怒っているとそれも言い訳に聞こえてしまうのです。まずは怒りを鎮めるためにも、言い訳は言わないよう意識しておきましょう。
マナー4:お客様の意見を聞く
謝罪訪問に伺った際には、お客様の意見に耳を傾けるようにしましょう。お客様は相手の意見を聞きたいのではありません。自分の意見を聞いてもらいたいのです。
聞いてもらうことで冷静になり、怒りが落ち着きます。これによって謝りやすくもなります。
お客様から言いたいことを吐き出してもらい、内容を真摯に受け止めてください。
マナー5:ベストな時間帯
謝罪訪問に伺うのにベストな時間帯は、午前11時頃か午後3時頃です。食事時や出退勤近くの時間帯は避けましょう。
また、会社ではなく自宅に向かう場合は、平日の昼間に誰もいないこともあります。そんな時は相手の都合がよい日時を伺ってから訪ねてみましょう。
時と場合によってはとにかくすぐに謝罪に行く必要もあります。どのようなトラブルを起こしたのかによって臨機応変に対応しましょう。
マナー6:玄関先での対応
謝罪訪問で会社や自宅を訪ねた場合は、玄関先では「お邪魔します」くらいの軽い挨拶で済ませます。正式な謝罪は会社や自宅の中で行います。
そのため、玄関で長々と謝罪する必要はありません。
玄関での謝罪は、傍目から見ても謝罪させている側が悪く見えてしまいます。謝罪はあくまで、会社や自宅の中でするものだと意識付けしておきましょう。
これだけは気をつけたい!謝罪訪問時のNGマナー
謝罪訪問時に、行ってはならないNGマナーもあります。意識せずに振る舞い、相手を余計に怒らせてしまっては元も子もありません。
悪意はないのに行ってしまわないよう、NGマナーにも気を付けましょう。
相手が優しくても笑顔は見せない
一つ目のNG例は、相手が優しく対応してくれた時に笑顔になってしまうことです。
真剣に謝罪している際は、決して笑顔にならないように注意しましょう。笑みを浮かべてしまうと謝罪の意が伝わりづらく、態度が悪いと思われてしまいます。
謝罪時のマナーとして笑顔を見せることは不適切であるため、相手が優しくしてくれた場合でも、営業スマイルは控えることが大切です。
トラブル発生から時間を置かない
二つ目のNG例は、トラブルが起きてから謝罪をするまでに時間を置いてしまうことです。謝罪は精神的な負担が大きいため、誰しも積極的に行いたいものではないかもしれません。
かといって、時間が経過してから謝るのは誠意に欠け、相手の怒りを増幅させてしまう可能性があります。トラブルが生じた際は即座に謝罪するようにしましょう。
謝罪訪問時にはマナーを守って相手との関係を取り戻そう!
謝罪訪問時には、謝意を表すために精一杯の努力をすれば自然と相手との関係は取り戻せるものです。
ただし、意識せずにマナー違反をしてしまう場合もあるでしょう。
そういったことのないよう、今回紹介したマナーをしっかりと守り、謝罪訪問に行く前に再確認をしましょう。