新人教育を成功させるカギとは?成功例と失敗例も交えて解説!
企業全体の戦力底上げに重要な新人教育。生産性が高く 、戦力になる社員を育成できれば、一人ひとりの業務量が平準化され、業務に余裕がうまれます。すると時間に余裕ができ、仕事のクオリティアップが期待できます。しかし、ただ教育カリキュラム通りに教育するだけでは質の高い社員の育成は難しいでしょう。
そこで本記事では、新人教育の成功例と失敗例を交えながら、教育を成功で終わらせるポイントを紹介します。
新人教育の3つの成功例
新人教育の目的は、早期の戦力化と企業に利益を生み出す人材の育成です。さらに早期離職の予防という面でも重要な役割があります。具体的な新入社員像を見てみましょう。
成功例1:入社直後からコミットメントの高い新入社員に
コミットメントの高い新入社員とは、責任をもって自ら仕事に関わっていく社員の事をいいます。
仕事に対する自身の強みと課題を整理し、次に取るべき行動を理解している状態です。言われたことをこなす作業と異なり、常に指示された業務以上の成果を提供し、生産性の高い仕事を全うします。
コミットメントの高い社員は、会社に愛着をもち、早期離職を防止できるのもポイントです。長期にわたり会社に利益を生み出してくれる存在になるでしょう 。
成功例2:キャリアパスを意識して自分から業務をこなす新入社員に
キャリアパスとは、企業が目標とする職務や職位につくために必要な経験やスキルを定め、どのようなステップで昇進していくか時間軸をもとに示したモノです。
新人教育で自己成長の道筋が明確になっていれば、その実現に向け積極的に自ら仕事を取りにいきます。さらに、この行動が結果に変わるとモチベーションが高まり、より一層成果につながる行動につながります。
新入社員がキャリアパスを意識し、自ら率先して行動すると組織全体に好循環が生まれ、組織全体の活性にもつながります。
成功例3:同期入社の中でも意欲とスキルが秀でた新入社員に
新人のうちはインプットが多いため、受け身の業務になりがちです。
しかし、自発的に考え仕事に取り掛かる新入社員は、同じスタートラインに立った同期よりも成長スピードが高く、秀でた存在となるでしょう。会社から期待されていること、今の自分にできること、課題となっていることを整理し、自ら仕事を探し成果を出すのです。
同期の中で、一人でも秀でた存在がいると周囲も影響を受け仕事の向き合い方を考えるきっかけにもなります。同期全体のモチベーションや意欲が高まるなど、キーパーソンになる社員となってくれるのです。
新人教育の3つの失敗例
一方、成功とは反対に、失敗したと感じる新人教育は以下の状況です。
失敗例1:入社直後にモチベーションが低下し早期離職
厳しすぎる新人教育や、目標が見えず受け身の姿勢が続くとモチベーションが下がり、早期離職につながる可能性が高まります。
そもそもすべての新人が仕事に対して高いモチベーションをもって入社している訳ではありません。第一希望とは異なる企業への入社、この会社で良かったのかの不安など、入社時点でモチベーションが低いこともあります。
新人教育では、前述したような不安を抱える新入社員の気持ちを受け止め、モチベーションを高めるのも一つの目標です。
失敗例2:マニュアル通りの業務に終始する人材に
新入社員は、まず業務内容を覚えて実践を重ねていくところからスタートします。しかし、いつまでも指示待ちやマニュアル通りの働き方では企業は成長しません。マニュアル通りの働き方をする人材には以下のような特徴が見られます。
- 言われたことしかやらない
- 会議では発言しない
- 失敗を恐れる
機械的な働き方にならないためにも、新人教育ではインプットのみではなく、自由に発言する機会を与え、周りが承認する雰囲気を感じさせる環境づくりも大切です。新入社員は実践を繰り返すうちに、PDCAサイクルに基づき日々仕事の能力を高めていかなければならないのです。
失敗例3:スキルが身に付かず研修期間が長引いてしまった
研修期間中に、新人教育のゴールとなるスキルが身につかず研修期間が長引くのは運営側のミスです。目標スキルが高いのか、期間中習得させるスキルが多すぎるのか、いずれにしろ研修内容の見直しが必要です。
もし、万が一スキルが身につかず に、それぞれの配属先の業務についた場合、部署の他のメンバーの業務負担が 増えてしまいます。スキルが身につかず配属される新入社員も不安でしょう。新人教育終了後には、必要なスキルは学んだことを伝え、自信 をもってそれぞれの部署に送り出す必要があります。
新人教育を成功させる3つのコツ
新人教育を成功させるために抑えておく3つのコツを紹介します。
コツ1:新人教育の成功基準を明確にする
新人教育では教育の目的や目標を明確にし、教育担当と新入社員で共有していく必要があります。
どれだけ研修中の内容を充実させたとしても、新入社員が「何の目的で取り組んでいるのか」を理解できずに進めていくと、教育を受けさせられているという受け身の姿勢になりがちです。
受け身にならないためにも研修の導入部分で、目的と目標を共有しておくと受講側のモチベーションアップにもつながります。成功の基準はなるべく具体的に設定し、習得後の成長イメージをつかみやすい設定がよいでしょう。
コツ2:新人教育のスケジュールを明確にする
新人教育の目標が決まってから、教育のスケジュールを立てます。
いつ何を習得するのか、何を学ぶのかを明確にしておきましょう。スケジュール内容は教育運営側と受講側で共有しておくと、いつ何を学ぶのか心構えができるため、受講する姿勢が変わります。
コツ3:チェックリストを活用して求める水準を可視化する
新入社員のモチベーションや目標を適切に管理するためにも、チェックリストを活用し目標の水準を可視化しておくようにしましょう。
運営側は新入社員の業務を公平に評価できるメリットがあり、受講側は受講内容の振り返りができ、自発的な学習を促せます。また、教育担当者による教育ムラも防げるため、一定レベルまで能力の引き上げ効果が期待できます。
教育担当者もスーパーバイズを受ける
どのような人物か分からない新入社員を導くためには、まずは教育担当者自身がきちんと育成されていなければなりません。
教育内容ばかりに目がいきがちですが、内容だけに磨きをかけても、うまく伝えられなければ意味がないのです。新入社員に合わせてカリキュラムを進行させる観察眼や柔軟性、相手に合わせて専門用語をかみ砕く語彙力などが必要です。
教育担当者は、組織と新人をつなぐ重要なパイプ役です。カリキュラムをしっかり理解し、新人に分かりやすく伝えていきましょう。
新人教育を成功させ、自発的に成長する人材へ
新人教育の成功は、即戦力をつけ企業に利益をもたらす人材の育成にあります。
新人教育の成功基準やスケジュールを明確にすると、ブレのない教育が可能です。
さらに成功のためには教育の内容だけではなく、教育担当者のレベルアップにも目を向けてみましょう。
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