このページはJavaScriptを使用しています。JavaScriptを有効にして、対応ブラウザでご覧下さい。

定款とは? 定款の内容についてわかりやすく解説

定款とは? 定款の内容についてわかりやすく解説

「定款(ていかん)」は会社の組織や運営上の根本的なルールを定めた書類で、会社の憲法に当たるものです。

会社設立時に欠かせない定款について、その意味や目的、具体的記載内容を解説します。


この記事の監修者
武蔵行政書士事務所  代表 / 行政書士 

定款とは?

「定款」は「ていかん」と読み、会社の組織や活動などの根本規則を定める書類です。

その意味や目的を見ていきましょう。

定款の意味

定款は、目的や組織などの会社運営をするうえでの根本的なルールを定めたもので、「会社の憲法」になります。

株式会社を設立する際には、会社法で以下の通り、定款の作成をしなければならないと定められています。

「株式会社を設立するには、発起人が定款を作成し、その全員がこれに署名し、又は記名押印しなければならない。」

引用元:会社法26条1項

会社で定款を作成する目的

会社で定款を作成する目的は、以下の通りです。

  • 手続き上の義務
  • トラブル回避・解決

定款は会社法により設立時に作成する必要があることに加え、利害関係者とのトラブル回避や、万が一トラブルになった場合の処理などに役立ちます。

原始定款と現行定款の違い

定款には、原始定款と現行定款があります。それぞれの定義は以下の通りです。

  • 原始定款:会社設立の際に作成する、最初の定款
  • 現行定款:最新の定款で、現在有効なもの

株式会社の設立時点では、原始定款と現行定款は同一となります。


定款の具体的な記載内容

定款に記載される内容は、以下の3つに分けられます。

  • 絶対的記載事項
  • 相対的記載事項
  • 任意的記載事項

それぞれを、以下で詳しく解説します。

絶対的記載事項

定款には、絶対的記載事項として、以下の各事項を必ず記載しなければなりません。

  • 事業の目的
  • 商号
  • 本店所在地
  • 設立に際して出資される財産の価額、またはその最低額
  • 発起人の氏名、または名称および住所

それぞれの事項について、以下で詳しく解説します。

事業の目的

事業目的は、会社が行う具体的な業務のことです。

事業目的を定款に記載する一番の目的は、具体的業務を明らかにすることで、取引の安定性を確保することです。

商号

商号とは、会社の名称であり、設立登記の際に登録する必要があります。

会社の商号で使用できる文字は決まっており、以下の通りです。

  • 文字:漢字、ひらがな、カタカナ、数字、ローマ字
  • 符号:中点、ハイフン、ピリオド、アンパサンド、アポストロフィ、コンマ

また、会社名の前後どちらかに、株式会社や合同会社などの会社の種類を入れることが求められます。

本店所在地

本店所在地は、会社を設立するうえで必ず定める必要がある、登記簿上の会社の本拠です。

本店所在地が賃貸やレンタルオフィスなどの場合は、その住所の商用利用・登記が可能かどうかを確認する必要があります。

設立に際して出資される財産の価額、またはその最低額

会社設立にあたり出資される財産額は、いわゆる資本金に当たるものです。

金額はいくらでも問題ありませんが、取引先からの印象・創業融資の審査などにも関わるので、慎重に決めるようにしましょう。

出資額「○○円」、もしくは最低額「○○円以上」のいずれかの形で記載します。

発起人の氏名と住所

会社設立の手続きを行う発起人の氏名と住所です。

発起人が複数いる場合は、全員の氏名と住所を記載する必要があります。

発起人は、個人でも法人でも構いません。法人の場合は、名称と住所を記載します。

相対的記載事項

絶対的記載事項が必ず記載を求められるのに対し、相対的記載事項は、法的には記載しなくても会社設立ができる事項です。

しかし、定款に記載がないとその事項について効力が発生しない事項となっており、定款以外の文書などで定めることはできません。

相対的記載事項の例として、以下のような事項が挙げられます。

  • 現物出資に関する事項
  • 発起人の報酬に関する事項
  • 設立費用に関する事項

任意的記載事項

任意的記載事項は、法令の範囲内で任意に定款に定めることができる事項です。相対的記載事項とは異なり、定款以外の文書等で定めることも可能となります。

任意的記載事項の例としては、以下のような内容が挙げられます。

  • 役員の数
  • 株主総会の開催規定

任意的記載事項は、定款の設立後でも変更が可能です。ただし、変更の際には株主総会にて定款変更決議をとる必要があります。


定款についてのまとめ

定款とは、会社運営をするうえでの根本的なルールを定めたもので、会社の憲法に当たるものです。

会社法により、株式会社を設立する際に必ず作成するように定められている定款は、トラブル回避やトラブル処理に役立ちます。

定款の記載内容は、絶対的記載事項、相対的記載事項、任意的記載事項に分けられます。

ビズオーシャンでは「定款のテンプレート」を用意しており、必要事項を入力することで手軽に定款を作成することができます。ダウンロードしてご活用ください。


この記事に関連する最新記事

おすすめ書式テンプレート

書式テンプレートをもっと見る

監修者プロフィール

author_item{name}

佐藤 一清

武蔵行政書士事務所 代表 / 行政書士

行政書士としての専門分野としましては、警察署に提出する許認可業務を中心に取り扱っております。ぜひお気軽にご相談ください。

また、IT企業での、WEBマーケティング部長・法務部長の経験を活かし、企業法務・コンサルティングや、法律関連のWEBマーケティングに関するライティング・監修や講演等も積極的に取り組んでおります。

この監修者の他の記事(全て見る

bizoceanジャーナルトップページ