感謝状の書き方とマナーを文例とともに解説!【テンプレートあり】
感謝状は、感謝の気持ちを表すための文書であり、会社や学校、町内会など様々な場面で使用されます。
形式は手紙のようなものから、少し格式のある賞状のようなものまで多岐にわたります。
しかし、感謝状には一定の形式があるため、書き方に迷う人も多いでしょう。
この記事では、感謝状の書き方のポイントを文例やテンプレートを交えて、詳しく紹介します。ぜひ参考にしてください。
感謝状の種類
一概に感謝状と言ってもさまざまなものが存在します。
- 永年勤続・定年退職・業績向上・生産性向上など、ビジネスシーンで表彰状的な意味合いも込めて授与する感謝状
- 行政組織からボランティア活動者に送られる感謝状
- 何かの捜査や消防活動に協力し、警察や消防から授与される感謝状
- 企業や団体に寄付した場合などに授与される感謝状
また、こうした公の場で贈られる感謝状だけでなく、母の日にお母さんに贈るようなプライベートな感謝状もあります。
感謝状の書き方
感謝状を書く上での基本的な構成項目6つと、それらのポイントについてご紹介していきます。
①表題を決める
表題とは感謝状の一番初めに書くタイトルのようなもので、「感謝状」、「お礼状」、「謝辞」などがあります。縦書きの感謝状の場合は一番右側に、横書きの場合は一番上に表記しましょう。
また、受賞者名や主文よりも目立つように大きく書き、全体の文字のバランスが、縦書きの場合は中央より少し上に、横書きの場合は中央に位置するように文字の大きさを調整することがポイントです。
②受賞者名を入れる
表題の次は、受賞者名を入れましょう。一般的に、感謝状の受賞者名には敬称の「殿」もしくは「様」を記載しますが、個人の場合は「様」ではなく「殿」を用いることが望ましいです。
また、団体の場合は、株式会社やNPO法人などの肩書(敬称)を省略したり短縮したりせず、正式名称で表記することが適切です。
文字の大きさは表題よりも小さく、主文よりも大きく書くことがポイントです。受賞者に敬意を表すために、主文より少し高い位置に配置されます。感謝状の種類によっては、社名や学年、生年月日を記載することもあります。
③主文を入れる
主文は感謝状の内容を伝える文面であり、重要なパートです。簡潔さがポイントで、以下のような点に気をつけて書くとよいでしょう。
- 句読点は全て省略すること。
- 文頭の一字下げをしないこと。
- 行の頭を同じ高さに揃えること。
- 行数は2行〜10行程度にとどめること。
- 改行は、「よって」や「ここに」などの文章の結びに移るときのみに一度まで。
また、文末表現は基本的に表題に合わせましょう。感謝状であれば、「感謝の意を表します」を使います。(賞状の場合は「賞します」、表彰状の場合は「表彰します」など)
賞状や表彰状は、敬意を表して手渡すものです。句読点を付けると読みにくくなることから、省略することが慣習となっています。
④贈呈日を入れる
感謝状の贈呈日は、感謝状の本文と贈呈者名の間に記入することが多く、主文の後に一字下げて小さく記載します。年号を用いた和暦で記載することが多いですが、書式によって書き方が異なることもあり、西暦や和暦、または両方を併記する場合もあります。
また、感謝状の贈呈はイベントや儀式などの特別な機会で行われることが多いため、贈呈日はそのような行事の日付に合わせて記載することが一般的です。
感謝状を発行する機関や団体によって、贈呈日の書き方には書式が定められていることがあるため、公式の書式がある場合には、その書式に従うよう書きましょう。
⑤贈呈者を入れる
贈呈者名を最後に記載します。贈呈者名は受賞者名よりも小さく書き、会社名や組織名、肩書は代表者名の文字サイズより小さく入れます。これにより、贈呈者名や団体名が目立ちすぎず、受賞者名が重要視されるようになります。
一方横書きの場合も基本的には同様で、最下部に会社名や肩書き、贈呈者名を記載します。
⑥社印・代表者印を押印する
押印は贈呈者名の下に行います。会社や組織の場合は「角印」、代表者や社長の場合は「丸印」を使用するのが一般的です。もし、英文の感謝状や代表者名が英字の場合、本人のサインが押印の代わりになります。
なお、押印するときには、インクの量や印鑑の向きが正しいかきちんと確認してから押印するようにしましょう。インクが少なかったり、正しい向きでまっすぐに押せなかった場合、印影がかすれたり、潰れたりして見栄えが悪くなります。
また、押印後は、インクが乾いてからファイルなどに収納するようにしましょう。場合によっては印鑑登録証明書がいることもあるので、あらかじめ確認するとよいでしょう。
感謝状の文例
用紙やフォントが決まったら、文章を作成しましょう。「どう書いたらいいかわからない」という方のために、シーン別の文例を紹介します。
文例1:企業が従業員や協力者に対して授与する感謝状
貴殿は永年にわたり当社の○○○に従事し業績の向上に尽力されました
よってその功績をたたえ感謝の意を表します
文例2:町会などから個人に贈る感謝状
貴殿は永年○○町会の清掃作業に携わり町内美化に尽力されました
ここに感謝の意を表し感謝状を贈ります
文例3:母の日などプライベートな相手に贈る感謝状
お母さん いつもごはんを作ってくれてありがとう
これからも美味しいごはんを楽しみにしています
文例4:新築・増築工事完了時に贈る感謝状
貴社は〇〇の工事に際し 豊富な経験と優秀な技術をもって見事に工事を完了されました
その努力と誠意に深く感謝し記念品を贈呈いたします
文例5:退職者・退任者に贈る感謝状
あなたは入社以来〇年の永きにわたり専心職務に精励し当社の発展に大きく寄与されました
よって退職にあたりその功績を讃えるとともに感謝状を贈ります
文例6:学校から授与する感謝状
あなたは〇年の永きにわたりボランティアとして生徒の登下校の安全を守り続けてこられました
卒業生及び在校生一同とともに深く感謝の意を表し記念品を贈呈いたします
感謝状のテンプレート
「素材の準備はできたけれど、内容をどう書けばいいのか困っている」、「正しいかどうか自信がない」そんなときは、感謝状のテンプレートを活用するのがおすすめです。使用シーンに合わせて参考にしてみてください。
テンプレート1:基本の感謝状
まずは基本的な感謝状をご紹介していきます。外せない基本的なことが書き込まれているため、必要な箇所を変更するだけで間違いのない感謝状が作成できます。
横書きや縦書き、フォントや文字の大きさなども自由に変更できるので、完成イメージに合ったテンプレートを探しましょう。
テンプレート2:賞状形式の感謝状
感謝状の形にこだわるのであれば、賞状形式の感謝状にするのがおすすめです。100円ショップや文房具店、家電量販店、ネットショップなどで専用の用紙が購入できます。
テンプレートを活用して文面を完成させたあと、賞状の枠に合わせて1行の字数や文字の大きさを調整すれば、完成度の高い感謝状ができるでしょう。
まとめ
感謝状の書き方についておわかりいただけたでしょうか。感謝状はある程度形式が決まったものなので、初めて感謝状を作るという方は、テンプレートや文例をうまく活用しながら、格式が高く、感謝の気持ちがこもった感謝状を作ってくださいね。