照会状とは? 意味と書き方をわかりやすく解説!【例文テンプレート付き】
照会状は、取引の内容や条件などを相手に問い合わせるための重要な文書です。しかし、紹介状と混同しやすく、その書き方に戸惑うことも多いのではないでしょうか?
本記事では、照会状の基本的な意味や書き方を解説したうえで、売掛金残高や取引条件の照会に役立つ照会状の書き方についても分かりやすく解説します。
すぐに使えるテンプレートもご用意したので、ぜひ参考にしてください。
照会状の意味と利用シーン
照会状とは、ビジネス上で発生した疑問や不明点を文書で問い合わせる書類のことをいいます。回答を求める文書であり、質問状とほぼ同義の意味で使われています。
質問状はより強い疑問を持って使われることが多く、照会状はとある情報を照らし合わせるといった意味合いで使われています。利用シーンごとの質問状の種類をご紹介しましょう。
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売掛金残高の照会
- 売掛金、つまりまだ支払われていない費用がいくらあるかを確認したいときに送る書類です。監査のため、社内での売掛金などにおいて、その管理のために作成されます。
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支払条件の照会
- 取引を行うにあたり、支払方法や価格などについての条件が決められます。支払条件を確認したいときに送る書類です。例えば締め日や支払期日、支払先などです。照会したい内容を具体的に書きましょう。
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前職の照会
- 通年採用などで新規に従業員を雇う場合、前職での働きぶりはどうであったか、どんな成果を挙げたかなどを確認したいときに送る書類です。
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医療の照会
- 他科の医師から主治医に患者の状態や治療状況を確認したいときに送る書類です。例えば抜歯をする患者が脳梗塞の既往で加療中であるとき、使う麻酔や薬品に問題はないか、治療中の症状に影響は出ないかなどを照会するものです。
照会状の書き方
照会状は回答を求める文書ですから、受け取った側は回答を準備しなければなりません。そのため、失礼のないよう丁重な文章を心がけましょう。
また、わかりやすく簡潔に書くことがポイントです。同時に、相手の負荷とならないよう、似たような質問が重複しないよう気をつけてください。
次に、必要項目と書式についてご説明します。
必要項目と書式
照会状に記載すべき項目は主に下記の5点です。必要に応じて追加してください。
- 照会を依頼する相手の社名・名前等
- 日付
- 依頼人(当社)の社名・名前等
- 照会内容
- 期日
書式は一般的なビジネス文書の書式を使うこともあれば、セルや枠を用いたり、別添のリスト形式にしたりすることもあります。
売掛金残高の照会状の例文
拝啓
時下ますますご清祥の段、お慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、早速ですが、弊社では経理内規により、定期的に売掛金残高の確認が義務づけられておりますが、このたび、貴社に対する売掛金残高をご照会申し上げたく、本状を差し上げた次第でございます。
別紙のとおり、弊社にて確認いたしました金額を明記しておりますので、貴社における残高とご照合いただき、別紙残高確認書に必要事項をご記入の上、弊社までご返送賜りますようお願い申し上げます。
業務ご繁忙の折、誠に恐縮ではございますが、何とぞご協力賜わりますよう伏してお願い申し上げます。略儀ながら、書面にて残高照合のお願いまで申し上げます。
敬具
取引条件の照会状の例文
拝啓
貴社ますますご盛業のこととお喜び申し上げます。
さて、このほど貴社より新発売された○○マシン「○○○○」を、今後継続的に弊社で販売したく、取引条件等をご照会いたします。
当社は、○○一円では売上第一位の○○報社として知られ、貴社がお取り引きの株式会社○○様とも長年取引関係にございます。信用に関しましては、同社にお問い合わせいただければ、ご納得していただけるものと存じます。
つきましては、年間目標○○台でお取り引きを開始したく存じますが、貴社算定のお取引条件を、できるだけ早くご提示くださるようお願い申し上げます。
敬具
まとめ
照会状とは、ビジネス上で発生した疑問や不明点を文書で問い合わせる書類のことをいいます。売掛金残高の照会、支払条件の照会、前職の照会、医療の照会などさまざまなシーンで利用されています。
受け取った側は回答を準備しなければなりませんから、失礼のないよう丁重な文章を心がけましょう。また、わかりやすく簡潔に書くこともポイントです。