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賃貸借契約書の書き方ガイド【2026年版】印紙の要否・極度額・電子契約の注意点を解説

賃貸借契約書の書き方ガイド【2026年版】印紙の要否・極度額・電子契約の注意点を解説

賃貸借契約書の書き方は、建物・土地・物品などの種類に応じて異なり、住所欄には原則として「現住所」を記入します。

「契約書の住所は引越し先?」「印紙を貼る基準は?」と迷う方も多いでしょう。

本記事では、2026年の最新実務に基づき、電子契約での印紙節税や連帯保証人の極度額のルールを詳しく解説します。これを読めば、不備のない適切な契約を、自信を持ってスムーズに進められるようになります。


【この記事のポイント】

  • 賃貸借契約書を作成する際は住民票を移動する前の現住所を正確に記入し、土地の契約においては印紙代を節約するために、電子契約の活用を検討することが実務上の重要なポイントだ。
  • 建物や物品の賃貸借は印紙税が不要だが、土地の賃借には納税が必要であり、電子契約を選択すればデータが文書作成とみなされないため、土地契約でも印紙代を無料に抑えられる。
  • 個人の連帯保証人を立てる場合は極度額の明記が法律で義務付けられており、金額設定がないと保証契約自体が無効になるリスクがあるため、既存の書類も含めて再確認が必要だ。

賃貸借契約書とは? 基本の仕組みと2026年のトレンド

賃貸借契約とは、貸主が「物を使用させること」を約束し、借主がその「賃料を支払うこと」を約束する契約です。

2026年の新常識:電子契約が「新たなスタンダード」に

現在、不動産やオフィス、機器の賃貸借において電子契約(電子署名)は急速に普及しており、新たなスタンダードになりつつあります。

スマホやPCで完結するため郵送の手間がなく、後述する「印紙代」の節約にもつながるため、法人・個人問わず優先的な選択肢となっています。


賃貸借契約書の書き方|対象別の必須項目

対象物が「建物」か「土地」か、あるいは「機械」かによって記載すべき重要項目が異なります。

1. 建物賃貸借(アパート・オフィス)

  • 物件情報・設備:備え付けのエアコンや、前の入居者が置いていった「残置物」の修理義務がどちらにあるかを明記します。
  • 解約・違約金:中途解約の予告期間(通常1〜3ヶ月前)を正確に記入します。

2. 土地賃貸借(駐車場・地代)

土地の用途(建物を建てるのか、駐車場として使うのか)を明確にします。

建物所有を目的とする場合は「借地借家法」が適用され、借主の更新の権利が強く保護されますが、駐車場などの場合は「民法」が適用されます。

このように土地の用途によって借主の権利が保護される度合い(更新のしやすさや、貸主側からの解約の難易度)が大きく異なるため、事前の確認が不可欠です。

3. 機械・物品賃貸借(リース・レンタル)

メンテナンス責任:故障時の修理費用を誰が負担するか、また、不可抗力で壊れた場合の免責規定を必ず定めます。

【注意】借主の住所欄には「現住所」を記入

契約時点ではまだ住民票も移動していないため、記載する住所は原則として現時点の住所となります。本人確認書類(免許証等)と一致していないと、契約の有効性や審査に影響が出るため、注意しましょう。


収入印紙は必要? 「建物」と「土地」で異なる課税ルール

印紙税が必要かどうかは、契約の対象によって決まります。

対象物

印紙税の要否

理由

建物・施設・物品

非課税(不要)

印紙税法上の課税文書に該当しないため。

土地・地上権

課税(必要)

「土地の賃借権の設定」に関する文書として課税対象。

電子契約なら土地でも「印紙代0円」

2026年現在の大きなメリットは、土地の賃貸借であっても電子契約であれば印紙税がかからない点です。

税務上、電子データは「文書の作成」に当たらないと解釈されるため、高額な土地契約ほどコスト削減効果が大きくなります。


連帯保証人と「極度額」の重要ルール

2020年の民法改正以降、個人の連帯保証人を立てる際には「極度額(保証の限度額)」の記載が法的に義務付けられています。

  • 極度額の未記載は無効(個人保証の場合):「家賃の〇ヶ月分」や「〇〇円」といった具体的な金額設定がない場合、保証契約そのものが無効になります。
  • 法人の場合は不要:このルールは個人が保証人になる場合に適用されます。保証会社などの「法人」が保証する場合は、極度額の記載は不要です。
  • 実印と印鑑証明:個人保証の場合、本人の意思確認のために実印での押印と印鑑証明書の添付を求められるのが一般的です。

契約更新の3つの形態(合意・自動・法定更新)

更新時期が近づいた際、どのパターンに該当するかをチェックしておきましょう。

  1. 合意更新:貸主と借主が改めて合意し、新条件で契約書を再作成する方法。
  2. 自動更新:「異議がなければ同一条件で更新する」と契約書に予め定めておく方法。
  3. 法定更新(主に建物賃貸借):期間満了の6ヶ月〜1年前までに更新拒絶の通知を忘れた場合、法律上自動的に更新される仕組みです(※主に借地借家法が適用される建物賃貸借などで適用)。

契約後のトラブル回避|保管・紛失・解約のポイント

契約書の保管期間

  • 個人:退去後も敷金の返還や原状回復のトラブルに備え、5〜10年程度は保管を推奨します。
  • 法人:事業に関する重要書類として10年間の保管義務(会社法など)があります。

紛失した場合の対処法

万が一紛失した場合は、速やかに管理会社や仲介会社に連絡して「コピー」をもらいましょう。

再発行には手数料がかかる場合もありますが、契約内容を正確に把握しておくことは借主の義務でもあります。


納得いくまで「重要事項説明(重説)」で確認しよう

賃貸借契約を結ぶ前には、必ず宅地建物取引士による「重要事項説明(重説)」が行われます。

2026年現在は、Web会議システムなどを利用した「IT重説(オンライン説明)」も一般的です。画面越しであっても、不明点はその場で質問し、納得したうえで署名・捺印(電子署名)を行いましょう。


契約トラブルを防ぐための「最初の一歩」

最後に、本記事の内容を実務に活かすための具体的なアドバイスを2点お伝えします。

  • 土地の契約なら「電子契約」が可能か打診を:

土地の賃貸借を予定しているなら、仲介会社に電子契約が利用できるか確認しましょう。それだけで数万円単位の印紙代を合法的に節約できる可能性があります。

  • 既存の個人保証契約に「極度額」があるか再確認:

手元の書類が、個人の連帯保証人を立てているにもかかわらず「極度額」の記載がない古い雛形だった場合、万が一の際に保証が効かないリスクがあります。早めに専門家や管理会社へ相談しましょう。

不備のない契約は、貸主・借主双方の信頼関係の第一歩です。この記事の内容を、ぜひ安心な取引に役立ててください。


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