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嘆願書の書き方を解説! 例文・テンプレート付き

監修者:弁護士法人山本特許法律事務所 パートナー弁護士  上米良 大輔

嘆願書の書き方を解説! 例文・テンプレート付き

嘆願書とは、こちらの事情を説明し、何らかの要望や願いを相手に伝える文書のことです。

行政から何らかの指摘・処分を受けた際に、処分の軽減や情状酌量を求めるほか、会社への告発文書として利用されます。

日常的に利用する文書ではないため、いざ用意する際「どのように書いたらいいのか」と悩む方は多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、嘆願書の書き方と、書く際の3つの注意点を詳しく解説します。また「社内のハラスメントに関する嘆願書」と「刑事処分に関する嘆願書」の2種類のテンプレートも紹介していますので、ぜひご活用ください。


嘆願書とは?

嘆願書は、特定の事情を相手に説明し、何らかの要望や願いを伝える文書です。

税務署や警察署への提出では、処分の軽減や情状酌量を求めるために用いられるほか、行政に意見を述べる際にも利用されます。

会社内での使用例としては、ハラスメントの改善を求める嘆願や、不当解雇に対する処分撤回を求める嘆願などが挙げられます。


嘆願書の書き方

ここからは、嘆願書の書き方について解説します。嘆願書に必要な項目は、次のとおりです。

  • 題名・作成日
  • 宛先
  • 嘆願する内容と理由
  • 嘆願者の情報

それぞれの内容について説明するので、参考にしてみてください。

題名・日付

嘆願書の題名は、何についての嘆願なのかがひと目で理解できるよう、明確かつ簡潔にタイトルをつけましょう。また、冒頭に作成時の年月日を記載します。

宛先

誰に向けての嘆願書なのか、明確な宛先を記載します。

特に会社へ提出する場合は、代表取締役や責任者の氏名まで明記しましょう。検察官や裁判所などへ提出する場合も同様ですが、裁判所の場合は、通常、担当部名のみで足ります。

これらの宛先には必ず敬称をつけることになっているので、記入の際は注意しましょう。

嘆願する内容と理由

嘆願書には、どのような対応を願っているのかといった、具体的な要求や要望を明示することが大切です。

同時に、嘆願に至った経緯や理由を詳細に説明することも重要です。

これにより、嘆願がなぜ必要なのかが相手に理解され、理由によっては要求が受け入れられる可能性が生じます。

嘆願者の情報

 嘆願書を書き終えたら、最後に、作成者の情報を記載します。

作成者の住所と氏名を記入して、氏名の末尾に押印を済ませれば完了です。なお、嘆願内容と理由よりも上に書くこともあります。


嘆願書の例文

嘆願書の例文を以下に2つ挙げますので、参考にしてみてください。

社内のハラスメントに関する嘆願書

自社の代表取締役宛に、上司のセクハラ被害を止めるよう要求する嘆願書の例文です。具体的にどのような行為を、いつから受けているのかを明記しておきましょう。

刑事処分に関する嘆願書

検察庁に向けて、被害者側から、加害者の刑事処分の軽減を要望する嘆願書です。検察側の判断材料となるため、 情状酌量の理由を詳細に示すと良いでしょう。

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嘆願書の書き方で注意すべき点

嘆願書を書く際には、次の3点に注意が必要です。

  • 嘆願内容は簡潔にまとめる
  • 過度な要求はしない
  • 嘆願書に法的拘束力はない

それぞれの内容を、詳しく見ていきましょう。

嘆願内容は簡潔にまとめる

嘆願書の内容は、要点を絞って簡潔にまとめましょう。嘆願書を提出する相手に、何を求めているかを端的に伝えます。

「〜や、〜や、〜など」といった長文や冗長な表現は、相手に要求が伝わらなくなってしまうので、避けた方がよいでしょう。

嘆願理由など、内容が複数ある場合には箇条書きで記載すると綺麗にまとめることができます。

過度な要求はしない

嘆願書は、本当に困っていることや、解決が必要な問題に絞って記述することが重要です。

また、必要以上の要求は避けるべきでしょう。要求が過剰だと、相手は本質を見失い、本当の問題点が埋もれてしまう恐れがあります。

適切な範囲での要求を行うように心がけましょう。

嘆願書に法的拘束力はない

嘆願書は、嘆願者による一方的な意思表明であり、なんらかの法的効果に向けられた意思表示でもないため、法的な拘束力を持ちません。

受理されても、必ずしも対応が保証されるわけではない点に、注意が必要です。

嘆願書はあくまで、願いや要望を伝える手段の一つと理解し、要求を丁寧かつ端的に述べることが大切です。

要求を通してもらえるようにするために、嘆願理由や内容はわかりやすくまとめるように意識しましょう。


まとめ

嘆願書は、こちらの要望や希望を相手に伝える文書です。提出によって、セクハラ被害などの社内ハラスメントの改善、刑事処分の軽減などが期待できます。

嘆願書を作成する際には、簡潔に内容をまとめること、過度な要求を避けることの2つを意識しましょう。

なお、嘆願書はあくまで嘆願者による一方的なお願いになるため、法的な効力がない点には留意してください。

ビズオーシャンでは、嘆願書のテンプレートをご用意しています。本記事で説明した嘆願書の書き方や注意点を参考に、項目に沿って埋めていくだけで誰でも簡単に嘆願書を作成できます。ぜひお役立てください。


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監修者プロフィール

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上米良 大輔

弁護士法人山本特許法律事務所 パートナー弁護士

2009年弁護士登録。大阪市内の法律事務所を経て、2012年にオムロン株式会社に社内弁護士第1号として入社、以降約7年にわたり企業内弁護士として、国内外の案件を広く担当した。特にうち5年は健康医療機器事業を行うオムロンヘルスケア株式会社に出向し、薬事・ヘルスケア規制分野の業務も多数経験した。

2019年、海外の知的財産権対応を強みとする山本特許法律事務所入所、2021年、弁護士法人化と共にパートナー就任。知的財産権案件、薬事規制案件を中心に、国内外の案件を広く取り扱う。

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