初心者でも簡単! 見やすいチャート図の書き方を徹底解説【テンプレートあり】
チャートとは、表やグラフ、図などを指し、企画書で情報を視覚的にわかりやすく伝えるために欠かせないツールです。
例えば、複雑なデータや提案内容を文章だけで説明するのは難しいことが多いでしょう。そんな時に適切なチャートを使うことで、伝えたいポイントを効果的に強調でき、説得力のある企画書を作成することができます。
本記事では、チャートの種類や見やすいチャート図の書き方をわかりやすく解説します。すぐに使えるテンプレートもご用意したので、ぜひ参考にしてください。
チャートとは
チャートとは、情報を表やグラフなどで視覚化した図のことをいいます。その用途は幅広く、海図や航空図、医療用カルテとして、また株式相場の動向を表すものとしてなど、様々な業界で使われています。
ビジネス文書としても、会議やプレゼンをより説得力のあるものにするため、企画書や提案書などで多く使用されています。一口にチャートといっても、その種類は多数あり、それぞれに特徴がありますのでご紹介していきましょう。
チャートの種類
- レーダーチャート・・・X軸がチャートを一周するように配置されたグラフ。
- フローチャート・・・記号を使って業務プロセスや流れを図で表したもの。
- ブロックチャート・・・数式の値と値の関係を異なる大きさの領域ブロックで表したもの。
- ゲージチャート・・・軸のない単一数式の値を表示したもの。
- バーチャート・・・作業の開始から終了までを棒で表現した工程表。
- ラインチャート・・・時間ごとの株価の動きを表したもの。
チャートの見方
チャートは情報が書かれた大切なツールです。チャートから情報が読み取れないと、重要な情報を見落としてしまうこともあるかもしれません。
チャートの見方は種類によっても異なりますが、どんな種類のチャートにも共通するポイントをご紹介しましょう。それは、始点、終点、現在地に着目することです。
どこから始まり、何をもって終了となるのか。現在地はどこなのか、それとも全体を現しているのか。矢印の向きにも気をつけて流れを見てみましょう。
見やすいチャートの書き方
チャートにも色々種類がありますが、ここでいうチャートでは、『考え方や概念などの言語情報を視覚化したもの』を前提に説明していきます。
チャートを書くにあたり、4つのフェーズに分けて進めるとよいでしょう。4つのフェーズとは、下記のとおりです。
- キーワードの整理
- 構造化
- 図形の調整
- 検証
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1.キーワードの整理
- チャートを作成する前に、あらかじめキーワードをピックアップし、整理しておくことが必要になります。
- まずはチャートが示す情報を明確にしておき、主題を説明するためにはどんなキーワードが要るのかを抽出しておきます。業務ステップごとに必要なプロセスをブレーンストーミングで挙げていきます。似たような意味を持つキーワードが、複数ある場合は1つにまとめて、簡潔にしましょう。
- 小さい紙やポストイットなどを用意し、1枚の紙に1つのキーワードを書くと後で並べ替えもしやすく便利です。
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2.構造化
- 一通りキーワードの整理ができたらキーワードとキーワードを比べて順序づけをし、適切な位置に配置して構造化していきます。文章を視覚化しますから、なるべく複雑な構造にはしないように心がけましょう。
- キーワードを並べるときに、どちらが先か後か悩むこともあるかと思います。それでも必ず順序をつけて並べるようにしましょう。キーワードの構造化ができたら、線でつないでチャートの骨子を作ります。
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3.図形の調整
- チャートの骨子ができたら見やすいように図形レイアウトを調整します。線の太さや種類を変えたりシェードをかけたりして、ビジュアルを整えます。見栄えをよくすることで伝達効率が高まるからです。
- 見づらい箇所があれば手を加え工夫してみましょう。
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4.検証
- チャートができたら、チャートが本来のフロー通りになっているかを検証します。チャートを作っているときは気づかなくても、実は見落としていたプロセスや順序の違いなどがあることに気づく場合があります。
- チャートは、言葉での説明がなくてもわかる構造でなくてはなりません。ヌケモレがないかどうかを確認して検証が終われば、チャートの完成です。
Yes/Noチャート
誰でも一度はYes/Noチャートを見たことがあるのではないでしょうか。
Yes/Noチャートとは、質問にYesかNoで答えることで次の質問へ移動していき、それぞれの状況に合った診断結果や施策にたどり着ける構造になっているものです。FAQやトラブルシューティングのツールとしてよく使われるチャートです。
一見複雑な作りに見えますが、作り方は一般的なチャートと同じです。構造化していくときにテンプレートを利用すれば、とても簡単にYes/Noチャートを作成できます。
まずはゴールとなる結果・施策のパーツを確定させ、後はそこから遡ってキーワードを並べていくと簡単に作ることができます。
フローチャート
会社の改善活動やマニュアル作成のときによく使われるのがフローチャートです。流れ図とも呼ばれ、業務全体を可視化することができるだけでなく、その手順すなわち流れも俯瞰して見ることができるツールです。
複数の会社や部署が関わっているプロジェクトでも、一連の作業内容を1枚の図に表すことができるため大変便利です。その業務を知らない人が見ても全体の流れがわかるので、業務引継が必要な場面でも重宝されます。
まとめ
チャートとは文章を視覚化したもので、企画書や提案書に使用するとより説得力が増し、伝達効率が高まります。
チャート作成に慣れていないとどこから手をつけていいかわからなくなってしまうことがあるかもしれません。しかし、見やすいチャートの作り方4つのフェーズに則ってチャートを書いていけば、簡単に作ることができます。
また、チャート作りは頭の中にあるものを目に見える形で整理したものでもあります。複雑な思考を構造化することは、ロジカルシンキングの基本でもあります。作業や問題に行き詰まったら、一度チャート化してフローを確認してみると、解決の糸口が見えてくるかもしれません。